第16回文学フリマin大阪 告知3・痛覚

 痛覚からは『ロータス』を持ってゆきます。今回持ち込むのはすべて、誤字脱字を修正した2刷です。ついでに表紙とトビラのデザイン、用紙などを少し変えたので1刷より薄くなりました(笑)
 1刷をお持ちの方は、ご希望であれば2刷との交換を受け付けます。お声がけください。また、連作をバラでお手持ちの冊数分×100円引きも続行ですので、遠慮なくお申し出ください。

 ありがたいことにamazonに納品していたぶんが完売してしばらく出荷不可だったのですが、こちらにも2刷を追加納品しまして、現在ご注文の受付が再開されています(商品ページはこちら)。あわせてよろしくお願いいたします。

 ツイッターでも公開しましたが、『ロータス』にいただいたご感想をこちらにも貼っておきます。

 『ロータス』感想まとめ

 私は名もなく、趣味の範疇で小説を書いているにすぎない無力で小さな存在ですが、これほどまでに真摯な感想をいただけるというのは書き手として本当に得難い幸福だし、恵まれていると心から思います。どれほど感謝しても足りません。
 ありがとうございます。
 書き終わるとそれで気が済んでしまって、読み手の反応はさほど気にならないほうなのですが、『ロータス』に関してはものすごく不安で、私にしては本当に珍しくものすごくリアクションが欲しかった(笑)ので、いつもにもましてご感想がありがたかったです……。
 よろしければ「どの話がいちばん気に入ったか」だけでも教えていただけるととても嬉しいです。

第16回文学フリマin大阪 告知2・痛覚+Cult Trash

 今夜はもうお一方、ご本をお預かりする[Cult Trash]さまのことを書きます。
 いきなり他力本願で恐縮ですが、桜井夕也さんの作品についてはこちらの記事がとてもわかりやすいです。

 http://missremiss.exblog.jp/17415745/

 桜井さんの作品にふれると、私はいつもヘンリー・ダーガーを思い出します。

 コミックマーケットですごい勢いで取引されている二次創作は、一般の書店では買えないものです。あの場所でしか手に入らない。そう考えると、ふつうの本より割高なミニコミ誌に人々が殺到する理由もわかります。
 でも、オリジナルの小説ならば、書店へ行けばある程度の品質を保証された書籍が、はるかに安く、はるかにたくさん手に入るのです。もちろん、プロの手による一般書籍が無条件にアマチュア文芸誌より優れているなどというつもりはありません。ないけれど、たとえば私の本を書店に置いてもらえないのは、やはり「今のところ(あらゆる意味で)商業流通が要求するレベルに達していないから」だと思います。悔しいけれど。

 桜井さんの作品はそうではなく、クオリティがどうとかいう話ではなく、もっとぜんぜん根本的なところで、商業流通にのるのは難しいたぐいのものではないかと思います。
 彼のご本は、インディーズのマーケットでしか手に入らないもの、純粋に「文学フリマでしか買えないもの」のひとつです。

 今回委託させていただく「Chrome Exhaust」は、桜井さんのほか二名の方の作品が収録されています。
 残念ながらご本人は大阪へ来られないということで、私のブースの一角を提供させていただきました。
 誰でも楽しめます! とは言えないけれど、とにかくブッ飛んだものが見たいんだ、という方はチェックしてみてください。

第16回文学フリマin大阪 告知1・痛覚+唐草銀河

  いよいよ今週末はイベント本番ですね! 入稿、旅行の手配などとバタバタしているうちにあっというまに4月になってしまい、またしてもギリギリの告知に……

2013年4月14日(日) 11:00〜16:00
堺市産業振興センター イベントホール
(地下鉄御堂筋線「なかもず駅」、南海高野線「中百舌鳥駅」徒歩3分)
A-15「痛覚+」


 詳細はこちらから。

 さて、以前にも書いたとおり今回は[痛覚]の本だけでなく色々取り揃えて並べるつもりで「+」をつけたのですが、ここで「色々」の中身をひととおりご紹介したいと思います。

 まずは[唐草銀河]さま。
 神父アンソロジー『Kyrie eleison』にゲストをお願いしたご縁で、唐草銀河さまのご本も3点ほど委託させていただくことになりました。
 先日初めてお会いしてお話する機会があり、松浦理英子やウィリアム・ギブスンなど共通して好きな作家の話題で盛り上がったり、小説とは、物語とは、というような根源的なレベルに及んだり、ともかく話が尽きることのない楽しい時間だったのですが、読むこと・書くことへの意識の高さと情熱、そして本への愛情に圧倒されました……! もう、自らの不勉強ぶりをひたすら恥じた。
 磯崎さんは古典・歴史からファンタジー、SFまで幅広く書かれていて本当にすごいなあと単純に思っていましたが、それだけのものをつくりだす土壌には膨大なインプットが必要なのだなとあらためて思い知りました……

 今回お預かりする3点のうち、『素描―触れ合わぬ手―』と『美の女神、海へ還る 他一篇』は十五世紀のフェイレンツェが舞台の、ボッティチェリの物語です。ご自身も資料を読みこんで素敵な歴史ものを書かれる犬塚さんがお薦めされています! 神父アンソロジーで磯崎さんのお話に惹かれた方は是非、こちらも手にとってみていただきたいと思います。
 もう一点『夢のように、おりてくるもの』は現代が舞台で、コンビニでアルバイトをしながら「夢をあがなう」のが生業の「夢使い」の主人公(男性)と、バイト仲間の大学生(男性)の恋愛ものです。私の書くものを読んでくださっている方だとかなりひきこまれるのではないか、という感じです。というか私が大変好きな雰囲気です。

 なお、唐草銀河さまは4月28日の超文学フリマに参加されます。ブースはキ-24とのことです。
 そちらで『Kyrie eleison』及び『ロータス』を委託してくださるので、あわせてよろしくお願いいたします。
 突然の原稿依頼に始まり数々の図々しいお願いを快諾してくださった磯崎さんには心から感謝しております。本当にありがとうございます……!

春のイベント参加予定など

  お知らせが遅くなりましたが、春のイベントは4月14日の第16回文学フリマin大阪、5月5日のコミティア104への参加が確定しています。
 今回は、私の個人誌以外に合同誌や委託など色々持ってゆく予定なので、屋号は[痛覚+]です。ブースナンバー等詳細が出たら順次お知らせしていきますね。

 さて、春の新刊は神父アンソロジー『Kyrie eleison』を予定しております。
 吸血鬼アンソロジー『吸血綺譚』に引き続き、Wilhelmina(犬塚暁・穂崎円・柳川麻衣の三人ユニット)発行ですが、今回はゲスト様を2名お迎えし、総勢5名でお送りいたします!
 オリジナル・二次創作を問わず活躍なさっている方ばかりの豪華な顔ぶれで、舞台も中世から遠い未来までと幅広く、とても多彩なアンソロジーになりそうです。
 私の長年の「神父」という存在への過剰な思い入れから始まった企画なのですが、皆様お忙しい中快く引き受けてくださり……しかも「カトリックの司祭をテーマにしたお話を」とだけお願いしたのに、あの、なんというか背徳的な……ちょっと官能的な要素を入れてくださいまして(笑)、もう幸せで胸がいっぱいです……!
 どうかご期待ください!

 あと、ようやく『ロータス』を読み返して山のような誤字脱字に絶望しています……。
 こちらも訂正して二刷を出しますので、よろしくお願いいたします。

BL短歌なバレンタイン・2

  私の拙いバレンタインBL短歌もまとめておきます。

 ・『共有結晶』ウェブサイトに提出した「ちよこれいと」リレー短歌

【ち】近づけば手が届きそう抱きしめてくちづけられそう すべて錯覚
【よ】夜の底静寂(しじま)に積もる雪の上君と並んで横たわれたら
【こ】このままで、もう永遠にこのままで 黙って二人ココアを啜る
【れ】冷凍庫奥深く転がしたまま恋心などなかったことに
【い】古の聖ヴァレンティノ殉教日 婚儀の君に手向けの花を
【と】遠ざかる君の幸福祈りつつ噛み砕くチョコレイトの苦さ

 ・VdBL短歌タグで投稿した短歌

詰襟の学生二人生真面目に舐めるダーク・チョコレート・デカダンス
ジャン=ポール・エヴァンの店内冷やされて熱をもつのは少年の耳
You're My Fuckin' Valentine! ひとの気も知らずデルレイ溶かしてる舌
100%チョコレートカフェの避妊具(ゴム)に似た包装を口でやぶいて笑う
今夜だけピエール・エルメのショコラ・ショー媚薬がわりに珈琲に混ぜ
灰は灰、塵は塵へと恋心 ショコラ・ドゥ・アッシュの一粒をおく
むかい合いデメルにはしゃぐ僕たちをわらっていいよ、見せつけるから
テオブロマ 甘い礫を詰めた箱背中を狙って投げる(好きだよ)
六花亭 いちごをチョコで包むよに出張みやげと言って渡すよ
ゴディバよりピエール・マルコリーニより赤いガーナと溶かした本気

 ・返歌

(ネムカケス @kakesunemuさんの「杯にホットチョコレートを注ぎ『これが私の血」と言えよ、ほら』に)
ひといきに飲み干す君に祝福を 甘い躰を捧ぐ聖餐

(yen @golden_wheatさんの「恋だとか分からぬと泣く木こりにはこのチョコをやる幸せになれ」に)
なぜそれを俺にくれるの? 一粒のチョコが痺れるほどに甘くて

 

 ……思ったよりつくったなあ……。もう私には五七五七七のパズルすら無理! つくれない! と思っていたのに……
 個人的な趣味で有名チョコレートブランドの名前を使っていたら、BLでもバレンタインでも短歌でもなくチョコレート五七五七七になってしまった気がする……。ただ、長ったらしいカタカナを三十一文字におさめようとすると自ずと入れられる位置が限られてきて、しかしある程度動かせない部分が固まっていたほうがつくりやすいのかなあとも思いました。

 寝ても覚めても五七五七七で指を折ってはうんうん唸っていた一週間、とても楽しかったです。
 短歌ももっとうまくつくれるようになりたいなあ。とりあえず今は頭を小説に切り替えます!

BL短歌なバレンタイン・1

 2月7日から14日まで、「BL短歌・バレンタイン企画」というツイッター上のお祭りで大いに盛り上がりました。文字どおり、バレンタインにちなんだBL短歌をみんなで詠もう! という企画で、#VdBL短歌というハッシュタグには初日から三十一文字に凝縮されたBL萌えがガンガン投下されました。今まであまり短歌に馴染みがなかったBL好きも、逆にBLとは縁遠かった短歌詠みの方も、ずいぶん参加なさったのではと思います。私の周辺でも巻き込まれていた方がいて、こっそりニヤニヤしていました。
 何しろ大盛況で、タイムラインを追ってコレだ! 萌える! という歌をお気に入りに登録するだけで大忙しだったわけですが、ここで私のお気に入りを少し見せびらかしたいと思います。(以下、作者名敬称略)
ウイスキーボンボン君と齧りあう冬の校庭で官能を知る
エヌ @nfsakura

ワトソン君こつそりチョコをお食べだね?キスしなくてもわかるさぼくは(本多響乃)
mymhnd @mymhnd

明日から女の子になる僕からの最後のチョコを君に渡そう
あり @ari198055

幸福の王子の眼窩に一粒のトリュフを嵌めて眠る雄ツバメ
いさな(タグ遊び用)‏@op_isana

指一本触れず言葉も交わさずに敵とショコラを分かち合う夜
itsuka(佐々木紺) @itsuka9
 五首めは初見で「敵」を「友」と読んでしまい、ふうん素敵だなあと二度見して「!」となりました。「友」じゃなくて「敵」なのが本当にすごい、緊張感が張り詰めている。唯一無二の宿敵という関係性は大好きです。

 BLで「バレンタイン」というお題はつくづく秀逸だったと思います。女の子が想いを寄せる男の子にチョコレートを渡す、異性愛の恋愛要素が前面に出るイベントだからこそ、やおい・BLの「典型的な性愛の関係」と「名付けられない関係」という対比が強調される。
女の子たちにもらつたチョコレイト全部湯煎で溶かして使ふ(本多響乃)
mymhnd @mymhnd

少女たちからの贈り物値踏みして笑っていやがる美しい兄
エヌ @nfsakura

たくさんのチヨコレイトを引っさげて凱旋したる覇王がふたり
あやさき(谷栖理衣) @AyahSaki
 短歌クラスタからのBL短歌への指摘とか、「BL短歌」というハッシュタグの功罪とか、返歌・相聞歌のこととか、作中主体のこととか、議論もすごく活発でした。
 BL短歌とは何なのか? という問いには、文学とかジェンダーとか主体客体とか色んな問題が詰まっているよね……

 Nowtucker_O.氏による「BL短歌」への指摘
 【BL短歌・バレンタイン企画】返歌についての考察
 敗退カーラヂオ「つよいつよいうそつきの短歌」
 私の考えたことメモ 2月9日 2月11日

 本当に刺激的で楽しい一週間でした。夢中になりすぎて現実のバレンタインを忘れるほどに(笑)
 最後に、私がいちばん好きだった一首をおいておきます。
蝶を追う子どもたち隊列を組みいつまでもつがうことができない
(折句「ちょ/こ/れ/い/と」)昭 @31_ti

スケッチ・刺青

 あ、青、と言われて目を遣ると、肘の内側がべったりと染まっていた。先刻、印刷機に紙が詰まったのを直したから、そのときに、と言い訳し、給湯室で腕を洗った。青い泡がシンクを滑り落ちた。

 青は完全には落ちそうになく、薄くなってきたところであきらめをつけて席に戻った。手渡そうとした書類に青い染みがあるのに気づく。机にも、手帖にも、青がうつっていた。手首を検め、石鹸をつかって流したはずの肌が鮮やかに青いことに狼狽する。ごめんなさい、インクが、と度を失う私に、でも、とってもきれいな青でしたよ、と隣の席の同僚が微笑む。
 刺青みたいに。

『ロータス』amazonで販売開始

『ロータス』がamazonでも購入できるようになりました!
 商品ページはこちら。密林社さんのサービスを利用しています。
 イベント頒布より高めの価格になってしまうのですが、そのぶん送料は無料でお求めいただけますので何卒ご容赦ください……。いちばん安い方法(ゆうメール)でお送りしても290円はかかってしまうので、送料をご負担いただくことを考えると、通販でお求めいただくならamazonが割高ということはないかなあ、と思います。
 イベントで買いそびれてしまった方も遠方の方も、是非是非ご利用くださいませ。
 あっ、連作をバラでお持ちの方は私に直接お申込みいただけるとお手持ちの冊数×100円割引を適用できますので、よろしければ自家通販をご活用ください。メールフォームから受付しております。

(……そういえばまとまった在庫はあらかたamazon用に送ってしまったので、私の手元にはあと数冊しかないことを今思い出しました……)

 なお、一刷にはかなりひどい誤字がありました。大変申し訳ございません。
 現在は修正シールで対応していますが、今後春のイベントに合わせて刷り増しする際には訂正しますので、その際交換も受け付けるつもりでおります……本当にごめんなさい。

 

 文学フリマも、大阪文フリ・超文フリ同時に参加申し込みがスタートしましたね〜。
 総集編を出したらのんびりしよう……と思っていたのに、気持ちは既に春のイベントのための作文に追われています。が、頑張ります……

2013年のごあいさつ

  明けましておめでとうございます。
 旧年中は大変お世話になり、まことにありがとうございました。関わってくださったすべての方にお礼を申し上げます。

 ここ2、3年の大晦日は、カウントダウンライヴで夢の最中の年越しでしたが、この年末年始は自室で、紅白歌合戦を見ながら年越し蕎麦を食べ、簡単にだけれど用意したおせちとお雑煮で新年を迎えました。
 限りなく寝正月でしたが親しい人とゆっくり過ごせたいいお正月だったと思います。そういえば年越しの瞬間に今の部屋にいたのは初めてだな(笑)
 このまま新しい年が、穏やかな一年になるといいのですが。

 社会的に大きな衝撃が走る出来事があった一昨年に続いて、昨年は個人レベルで激動の年でした。価値観も立ち位置も、私は一年前とは一変してしまいました。
 相変わらず平凡な会社員で、ぼんやりひとり暮らしていますが、それでも今の私は、かつての私には夢にも思い描けなかった、ライヴよりもよっぽど「非日常」な生活を送っていたんだと、ようやく気づきました。ずっとじたばたあがいていたのは、きっとそのギャップをうまく埋められなかったからだ、という気がしています。
 年末はその一年分の疲労が押し寄せた感じでぐったりしてしまったけれど、年が明けたらあれほど波立っていた心が嘘のように凪いで落ち着いていて、節目というものの威力をあらためて思い知りました。

 以前は「パラレルワールド」というアイディアにはまったく惹かれなかったのに、地震の衝撃で時空間が歪んで私は別の時間軸に飛ばされたんじゃないか、私が生きているここはパラレルワールドなんじゃないか、などと真顔で考えたりしてしまうけれど。
 たとえパラレルワールドだったとしても、今の私はここにいるしかない。
 どれだけ泣いても、悔やんでも、惜しんでも、懐かしんでも、戻れない。
 この現実をきちんと生きよう、「非日常」を「日常」にしていこう、……という決心がやっとついた、のかも知れません。
 ……こう書いていると非常につらい一年だったみたいですが、いやつらかったんですが(苦笑)、それだけではなくて同時にとても嬉しい一年でもありました。大きな喜びと大きな悲しみがひとつの出来事の両面として降ってきた、それだけ大きな変化に見舞われたということだと思います。

 2008年から5年近く引きずって書いていた連作『ロータス』を終わらせ、一冊にできたことは純粋に嬉しかったです。
 本当に辛抱強く待ち続けてくださった皆様のおかげです。また、感想は常に大変有り難いものですが、『ロータス』についていただいたコメントにはいつも以上に励まされ、救われました。
 どれほど感謝してもし足りないです。何度でも言いたいです。ありがとうございます。

 抱負というか予定というか活動目標ですが、まずは大阪開催の第16回文学フリマ、東京では5月のコミティアへの参加を考えています。詳細が出ないと何とも言えませんが、幕張メッセでの超文学フリマについては今のところあんまり積極的じゃないかな……
 GirlsLoveFestival(少女恋愛要素を含む作品オンリーのイベント)にも出てみたいんですが、これも5月なのでちょっとスケジュールがきついかも……ううむ。
 発行物はとりあえず春にWilhelminaでアンソロジーとエッセイ(関西で限定販売したい・笑)を出したいです。秋にやりたいこともぼんやりありますが、どうせそのときになったら変わるのでそのときに(笑)

 このサイトは2003年にはじめたので、[痛覚]は十周年です。
 どんなかたちで発表するにせよ、たくさん書いていきたいと思います。そしてまめにサイトを更新したい……。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

第15回文学フリマ ありがとうございました

  あとがきに書き忘れてしまったことですが、「蓮実」というキャラクターを書こうと思った理由のひとつは、少女の一般的な通過儀礼と見做される「恋愛」を一度も体験しないまま大人になって、それでも空想や物語の世界を支えに生き延びる可能性、を書いてみたかったからです。
『恐るべき子供たち』のエリザベート、『ポーの一族』の一挿話「はるかな国の花や小鳥」のエルゼリ……現実から目を背け夢に生きる彼女たちに物語の中で出会うたび私は、「私と同じだ!」と感じ、彼女たちの行く末に活路を見出そうとしました。けれど私が感情移入したキャラクターの結末はみな同じ。たびたび絶望させられました。
 私もこうなるしかないのか……いや、そんなことはない、エリザベートやエルゼリだって人間として生きる道はどこかにあったはず、という思いで蓮実の一生を追いかけてきました。

 そして、どれほど恋愛や性愛から遠くにいるように見えても、フィクションの中でさえ、みんな一度や二度は恋愛経験を隠し持っている。だから、本当に生まれてから死ぬまで一切恋愛の当事者にならずに生きるキャラクターを、決して惨めにさせることなく書きたかった。

 遅くなりましたが、文学フリマでブースに遊びに来ていただき、拙作を手にとってくださった皆様に、深く感謝しております。まだ友人・知人に声をかけることすらなく、ひとりぼっちで参加していた頃から連作を追いかけてくださっていた方に完結を見届けていただけたことも、今回初めてあのぶ厚さに怯むことなく(笑)お買い上げくださる方が予想以上にいらっしゃったことも、すごくすごく嬉しいです。
 今回も当日ブースでお手伝いをしてくださったほか、総集編発行にあたっての下読み、事前の告知など全面的に力になってくださった犬塚さんと穂崎さんをはじめ、『ロータス』に関わってくださったすべての方にあらためて心からお礼を申し上げます。ありがとうございます。
 あっ、混ぜていただいた打ち上げもとっても楽しかったです!

 イベント後はしばらく疲労と虚脱で使い物にならなくなるため、毎回ご報告が遅くなってしまうのですが、今回はもう……燃え尽き状態が思っていた以上に長引いて、なかなかこのブログを書くことができませんでした。
 もっと達成感とか解放感があるかと思っていたんですが、原因不明の無力感が圧倒的で落ち込んでしまいました(笑)
 打ち上げで色々とお話を聞いて考えさせられたり……文章を書いていくということについて、どういう方向を目指し、どうやっていくかはまだまだ模索中ですが、とりあえず来春の次の文学フリマには申し込むつもりです。『ロータス』と、おそらくエッセイになると思いますが、新しく一冊持って行きたいです。
 また、三年ぶりにWilehelminaとしての企画も動き始めました。順次お知らせいたします。犬塚さんと穂崎さんのお話を関西に持っていくべく頑張ります! 楽しみにしていてくださいね。

 また、BL短歌合同誌『共有結晶』は完売したとのことで、おめでとうございます!
『共有結晶』のことも含め、今回入手したご本については項をあらためて書きたいと思います。

 皆様の文学フリマ感想・レポートはこちらから
 
 http://d.hatena.ne.jp/jugoya/20121118