詩を「読む」ということについて

 先日のBL短歌オフイベント、おかげさまで盛況のうちに終了しました。お越しくださった方々に心より御礼を申し上げます。
 当日お会いしたりお話したりしてくださったみなさま、東京からご一緒した共有結晶メンバーにもほんとうにお世話になり、ありがとうございました! とても楽しく、刺激的な時間を過ごすことができました。会場の文学バー・リズールさんには今度ゆっくりお邪魔したい……

 イベントの具体的なようすもお知らせしたいのですが(鳥居さんの朗読とかすごかった)、このイベントでプレゼン発表をするにあたって考えたことが、少し前から考えつづけていた「読み」の問題と私の中でつながった、ように思ったので、そのことを少し書きます。

「詩を読む」ということについて考えるとき、いつも思い出すのは、大岡信の「マリリン」という詩をはじめて読んだときのことです。
「マリリン」は題名のとおりマリリン・モンローについての詩で、私は中学生だったと思います。マリリン・モンローのことは名前と顔、女優で、自殺したらしいこと、という程度の知識しかありませんでした。
 

見渡すかぎり水面を覆い
ただよっている
フィルムの屑
その散乱する乱反射が
血友病のハリウッドを
夜空に浮かびあがらせる


 いま、この文章を書くためにあらためて読みかえすとほんとうに全編が美しく、とくにこういう一節にハッとしますが、私がずっと記憶していたこのは詩の最後の三行と、その鮮烈な印象だけでした。
 

マリリン
マリーン

ブルー


 こうして抜き出してしまえば他愛ない言葉遊びでしかないようなこの三行を、何十行も連なる長い詩の最後にたどりついて読んだとき、目の前にばーっと青い海が広がった。
 ものすごく衝撃を受けました。詩ってこんなことができるんだ、言葉だけで、こんな海を見せることができるなんて、魔法みたい、ほんとうにすごい!! と思って涙が出た。いまでもあのとき見えた海は同じ鮮烈さで思い出すことができるし、思い出すと涙ぐんでしまいます。
 私はもちろん全文を読んで(全文を読まないと、最後だけ読んでも海は見えない)感動したのですが、すでに書いたように予備知識もなかったし、書かれている言葉のひとつひとつだってぜんぜん理解できていませんでした。たぶん、今だってきちんとわかってはいない。でも「解釈」できていなかったからって、私は「マリリン」を読めていない、とはなんだか思いたくない。私はあの詩から、言語化できない透明な悲しみのようなもの、なにかとても深い感情は受け取ったからです。
 なによりあの海の青が見えた。

 で、今回、BL読みプレゼンをするにあたって、人前で話すためには「なんかとにかく萌え!」という印象だけでなく、短歌をひととおり読み解いておいたほうがよいことに気づき、あらためて辞書片手にきちんと意味をとろうとしました。
 

ギグ果ててヴォーカルの喉愛しぬくギター底より静寂(しじま)を犯す 黒瀬珂瀾


 これ、一読して「うわー!! ヴィジュアル系!! エロい!!」と思った大好きな歌で、もう暗唱できるほどにしたしんだ歌なんですが、一語一語を「正確に」意識しはじめたら、ん? となってしまった。
「底」ってどこのことだろう? ギターの「底」?「ヴォーカルの喉愛しぬくギター」っていうのは、ヴォーカリストとギタリストと読んでもいいと思ってたけど、楽器としてのギターと読むのが正解なのか?「ギグ果てて」なので、ライヴは終わっているんだろうけど(静寂だし)……その「静寂を犯す」ってどういうこと? ライヴ中にヴォーカルをいとおしむように鳴っていたギターを、ライヴ後の静寂をやぶるようにかき鳴らしていて、その音が底(ギターの、あるいはその空間の)から立ちのぼっている……?
 ……こういうふうに考えていくと、私が最初にこの歌を読んだときに浮かんだ光景、ヴィジュアル系のライヴで何度も見てきた、ヴォーカリストを肩に凭れさせながら愛おしげに弾いているギタリストや、熱狂、素直な感動などがどんどん抜けていくような気がしました。なんだか、詩を国語のテスト問題で解かされているような、とても窮屈な感じがして、こういうことを続けていったら私は短歌を嫌いになるだろう、と思った。
「正しい読み」「正確な景」がはっきりわからないから、この歌はプレゼンから外そうかとも迷ったけれど、私が黒瀬珂瀾氏の短歌に出会って最初に好きになった歌のひとつだったのでやはりどうしても紹介したくて、私が感じたままでプレゼンしてしまいました。それがよかったのどうかはわからないけれど、この歌のもつ問答無用のカッコよさは手渡すことができた、ように思います。

 短歌に対して圧倒的に勉強不足なままこういうことを言うのはよくないのかも知れないけれど……なんていうか、正確さとか筋道みたいなことにとらわれすぎて読むのは、私は面白くないなあ、と思ってしまいます。ただただ言葉を眺めていることを許してほしい。

 まだまだ勉強しなければいけないこともたくさんあるし、考えていることもまとまってるわけじゃなくて、途中ではあるんですが、自分のための覚書きも兼ねてちょっと書いてみました。
 BL短歌に二年ぐらい前から関わって、やおい・BLとジェンダーのこと、それから言葉、表現や詩性ということ、などなど、今までもひとりでぼんやり興味を持っていたことごとを改めて話し合ったり、言語化して発表したりする機会をたくさん持てるようになって、それは私がずっとやりたかったことであるし、この道はずっと行きたいと思っている場所へ続く道のような気がしています。
 今後もBL短歌はつづけていきたいです。

新年のごあいさつ&BL短歌オフイベントのお知らせ

 明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
 本年もよろしくお願いいたします。

 新年明けていきなりで恐縮なのですが、告知です。
 1月12日に大阪で行われるBL短歌合同誌「共有結晶」のオフイベントに参加します!

 私は「BL読みできる短歌プレゼン」のコーナーで、共有結晶Vol.1では感想(というかただの萌え語り)をし、Vol.2では〈解凍〉してBL小説を書かせていただいた黒瀬珂瀾さんの短歌の萌え語りをさせていただきます(いったん好きになるとしつこい)。
 共有結晶主催の佐木綺加さん、憑依系俳人石原ユキオさんのお二人のプレゼン内容が、Skypeで打ち合わせをしながら転がりそうになるくらい萌えるので、私も負けないように頑張りたい……
 共有結晶メンバーに歌人・鳥居さんをゲストにお迎えしてのトークなども予定しています!
 文学カフェ&バー リズールにて18時からです。BLに興味のある方も短歌に興味のある方もお誘い合わせのうえ、是非お越しください。お待ちしてます!

 というわけで、週末は大阪に行ってくるので、とりいそぎお知らせまで。今年はこういうのも含めて事前準備をちゃんとできるようになるのが目標です……

ゆく年くる年 12'→13'・13'→14'

 11月・12月と個人的にいろいろありまして、文学フリマのお礼もしないまま大晦日になってしまいました。
 個人サイト・ブログ・mixi・ツイッターと場所を変えつつ毎年やっていた一年の総括を、今年はこのメモ帳でおこなって、年末のごあいさつにかえたいと思います。2012年はそれすらサボってしまったので2年分まとめてみました。この二年間は、私にとってはひとつづきのように思える時間だったので。

 なお、この年越し記事の設問はもともとアンケート企画でして、質問バトン的に回したりしてみなさまからの回答を募っていたものです。よろしければぜひ、みなさまもそれぞれにご自分の一年間を振り返ってみてください。
 よいお年をお迎えください!


・2013年のこの一冊! という本を教えて下さい。(2013年発行でなくとも構いません。コミック可)

(タイトル・著者名)
 2012 『スーラ』トニ・モリスン
 2013 『ドーン』平野啓一郎

(コメント)
『スーラ』はアメリカが舞台の、二つの世界大戦の間の黒人女性の話。この年幾つか読んだ「女ふたり」もののなかでもこの小説の印象は圧倒的でした。文体もすごく好きだった。
 2013年はどんな本を読んだのか今ひとつ思い出せず(ぜんぜん読まなかったのかも……)、年末に読み終わった平野啓一郎の長編をあげておきます。帰還した宇宙飛行士とアメリカ大統領選が絡む面白い話で、なかでも「分人」っていう概念がすごく興味深かったので。


・2013年のこの一曲! という曲を教えて下さい。(2013年リリースでなくとも構いません)

(タイトル・アーティスト)
 2012 「BEYOND THE SECOND-D.」access
 2013 「Rouge」LUNA SEA

(コメント)
  2012年夏から2013年はほとんど音楽を聴かず、12年の春のすごく楽しかったaccessのクラブツアーで忘れられない曲が「BEYOND THE SECOND-D.」です。これから先聴くたびに泣くと思う。
 ライヴにもあまり行かなかったのだけれど、13年の初めのLUNA SEAの武道館はとてもよかった。LUNA SEAは秋に出た新譜もすごくかっこよくて、一度終わって十年を経た今あんなにかっこよくなれるのか! というのはほんとうに希望です。


・2013年一番注目していた人を教えて下さい。

(名前)
 2012・2013 黒瀬珂瀾

(コメント)
 BL短歌への扉の最後の鍵が開いたのはカラン卿のお歌だった気がする。今いちばん心のアイドルにさせていただいてます(芸能人でもなんでもない歌人さまを……ごめんなさい……)


・2013年の重大ニュースを3つ選んでください。

 1. 秘密保護法案成立
 2. 2020年の東京オリンピック開催決定

 2つしか思いつかなかった。世の中は少しでもマシになってくれるといいんですけども……


・2013年の流行語を勝手に選んでみてください。

 タナトス✝


・2013年を漢字一文字で表してみてください。

 2012「起」
 2013「乱」
 2012年は「惑」で、つまり「惑乱」の二年間だったということです。ときれいにまとめたかったんですが、2013年の初めごろのメモを見たら「起」って書いてあったのでそちらを尊重。そのときの私はきっと、2013年の一文字は「承」にしたかったんだろうと思います。できなくてごめん……
 ちなみに「乱」はLUNA SEAのニューシングルのタイトルでもある。


・あなたが2013年一番嬉しかったこと/楽しかったことは何ですか?

 2012 『ロータス』を完結できたこと。そしてとてもありがたい感想の言葉をたくさんいただけたこと。
 2013 4年ぶりにWilhelminaとして活動、合同誌を2冊もつくれたこと。私の長年の夢・神父アンソロジーも最高のかたちで叶いました!
 また、BL短歌合同誌『共有結晶』に参加でき、BL短歌を通して新しいフィールドが広がったこと、たくさんの方と知り合えたことは2012・2013ともに素晴らしい体験でした。2014年以降も関わっていければ、と思います。


・あなたが2013年一番悲しかったこと/辛かったことは何ですか?

 2012・2013を通してちかしい人との関係構築をうまくできなかったこと。


・あなたが2013年ハマったもの(こと)を教えてください。

 2012・2013通じてBL短歌。


・あなたにとって2013年はどんな年でしたか?

 2012・2013年は今まで知らなかった世界で、自分でも知らなかった自分の姿で過ごす時間が多く、ほんとうに不思議な二年間でした。
 今はまだ、うまくやれなかったという挫折感のほうが強くて総括もできないんですが、いつか自分の糧にしていけたらと思います……


・2013年にやり残してしまったなあということはありますか?

 引越し


・2013年の目標を教えてください。

 2012 穏やかに暮らす
 2013 穏やかに暮らしたい、などと思って守りに入った結果さんざんだったので、来年は攻勢に出ます。とりあえずあらゆるレベルで自分を取り戻す。 着物を着られるようになりたい。


・2014年のヒットアイテムを予想してください!(グッズ、流行語、タレント、ファッション等)

 この二年間、ガラス一枚隔てて世の中を見ていたような感じだったので、流行がよくわかっていない……。

第17回文学フリマ 当日の販売物

 ダメ押し的に駆け込み告知。当日の販売物は以下の3点です。

Wilhelmina
『I Say Hello』 オンデマンド/文庫版/80頁 300円
『Kyrie eleison』 オフセット/文庫版/172頁 1000円

痛覚
『ロータス』 オンデマンド/文庫版/420頁 900円

 また、以下のご本に作品を掲載していただいてます。こちらもよろしくお願いいたします。

『共有結晶』第二号 BL短歌合同誌  ウ-37
 短歌「幼形成熟/永久欠番」〈解凍〉企画 短歌→BL小説


 Pixivにおしながきもあがってますのでチェックしてみてください。
 TRCのEホール、B-16でお待ちしております。お目にかかれることを楽しみにしております、よろしくお願いいたします!

第17回文学フリマ 参加のお知らせ

  2003年9月27日にこのサイトをひらいてから[痛覚]は十周年を迎えました。皆様ありがとうございます、今後ともよろしくお願いいたします。

 十周年記念で何かしたいなーなどと思いつつ、9月・10月は締切と家庭の事情と職場の決算に追われて怒涛のごとく過ぎ去り、夏のコミティアの総括すらできないうちに気づけば週末には文学フリマです。とりあえず入稿はすべて完了したので、ブース配置などなど詳細をお知らせします。

2012年11月4日(日)11:00〜17:00
東京流通センター
第二展示場 E・Fホール
(東京モノレール 流通センター駅徒歩1分)
B-16「痛覚+Wilhelmina」

 詳しくはこちらから。

 新作は春に引き続きWilhelminaの三人誌『I Say Hello』です。
 今回のテーマは「The Beatles」。ビートルズの楽曲からイメージした短篇が3つ入っています。

 柳川麻衣『ここではないどこかで』


 犬塚暁『Lead me to your door』


 穂崎円『いま、なにしてる?』


 穂崎さんによる訳詞をそれぞれ収録していますので、お話とあわせてお楽しみいただければと思います。
 三者三様好きなものを好きなように書いて、共通テーマなのに安定の統一感のなさなのですが(笑)私はいまの名前で小説を公開しはじめてからは初めて(だと思う)の一人称で、かなり感傷的な話を書きました。
 頁数、お値段ともに手に取りやすい感じだと思いますので、どうぞお気軽に!

 なお、BL短歌合同誌『共有結晶』第二号が発行されます! こちらにも参加させていただいてます。ブースはウ−37です。
 昨年秋の文学フリマで搬入分完売した創刊号を、あらゆる意味で上回るボリュームになりました! 短歌を小説・イラスト・漫画・評論などのかたちで読み解く<圧縮・解凍>企画、川口晴美さんと飯田有子さんによる<進撃の詩人×進撃の歌人>対談など目玉コンテンツが盛り沢山で、BLや短歌だけでなく言語表現やジェンダーなどいろいろな場所に広がっていく一冊だと思います。
 私は短歌「幼形成熟」「永久欠番」と、短歌を<解凍>して掌編をBL書かせていただきました。短歌定型を迎え撃つということで、伝統的なやおいの定型「桜にさらわれて消えそうな受」で挑みました(笑)ほんとうにヤマもオチもイミもエロもない小話ですが、こんな機会でもなければ私がBLを書くこともそうそうないと思いますので、興味がおありの方は是非。ヤナガワマイのBLが読めるのは(今のところ)『共有結晶』二号だけ!

 また、『共有結晶』別冊として『進撃の巨人』の短歌本『壁外拾得物・分類番号3102-11-004』も同時発行です。こちらはWilhelminaの穂崎さんが短歌やテキストなどで活躍しています(笑)造本もすごく凝っているようなので、一読者としてとても楽しみです。

 ひきつづき『ロータス』と春に出した神父アンソロジー『Kyrie eleison』も持ってゆきます。『Kyrie eleison』は東京の文学フリマではようやく初売りです。多めに刷ったんですが、あちこちのイベントでちょこちょこ売っていたため意外と在庫に余裕がなく……まあ大丈夫だとは思うのですが、絶対に欲しい! という方は早めのほうが確実かも知れません。

 連作が終わったのであんまり活動してない気がしてましたが、春と秋の文フリのあいだにコミティアに2回出たり、Wilhelminaの本を2冊つくったり、なんだかんだで今年結構色々やってたんですね……そりゃ気がついたら11月になるわけだよね……。

コミティア105 スペースNo.と販売物

 残暑お見舞い申し上げます。炎暑がつづいていますがいかがお過ごしでしょうか。
 こちらで告知できず申し訳なかったのですが、先週末はコミックマーケットでたすくさん(犬塚さん)のスペースに『Kyrie eleison』を置かせていただき、二次創作ジャンルながらも好調に売れて嬉しかったです。
 ただ今年の夏コミはほんとうにつらかった……私も初めて一般参加してからかれこれ20年経ちますが、空前絶後の苛酷さでした……。凍らせたペットボトルとか冷えピタとか保冷剤とか考えつくかぎりの冷たいグッズを持参して挑んだのですが、死ぬかと思った。暑くて。

 あの地獄から一週間、今週末はコミティア105です。参加いたしますのでよろしくお願いいたします。

2013年8月18日(日) 11:00〜16:00
東京ビッグサイト 東5・6ホール
東6 ぬ01b「痛覚+Wilhelmina」

 詳細はこちらから。

 当日の販売物は以下の2点です。

Wilhelmina
『Kyrie eleison』 オフセット/文庫版/172頁 1000円

痛覚
『ロータス』 オンデマンド/文庫版/420頁 900円

 

 私、コミティアってどうも事前の告知が抜けがちで……またしても、配置のお知らせとかまったくないまま気づけば前々日です。いつも直前でごめんなさい……
 なお、今回のティアズマガジンのプッシュ&レビューに『ロータス』を掲載していただきました!(神奈川県の紙の魚さま、ほんとうにありがとうございます・涙)浮かれるあまり発売日に買いに行ってしまい、おかげで事前にじっくりティアズマガジンをチェックできたので今回はいつも以上に散財してしまいそうです 。

 また、この秋の文学フリマで二号を発行予定の、BL短歌誌『共有結晶』別冊・進撃短歌本『壁外拾得物 分類番号3102-11-004』のフライヤーを配布いたします。
 大人気の「進撃の巨人」をテーマにした短歌とイラストの合同誌で、詩人の川口晴美さんや歌人の飯田有子さんも参加される、かなり豪華な本になると思われます。私は『共有結晶』本誌のみでこちらには参加しませんが、出来上がりはものすごく楽しみです!
 フライヤーだけでもお気軽にもらっていってくださいね。

 すでに文学フリマのブースも確保できていてあとは入金するだけになっており、秋に向けて色々と忙しくなりそうです。Wilhelminaも次の企画が動き出していますので、お楽しみに……!
 まずは週末、少しでも暑さがやわらぐことを祈りつつ、お目にかかれるのを楽しみにしております。お互い熱中症対策を万全にして、無理せず楽しみましょう♪
 

コミティア104 ありがとうございました&もろもろお知らせ

 暑い……昨日くらいまでは、日射しにだまされて夏の気分で半袖を着て外出すると夜になってから急に冷え込み、震えながら帰宅したりしていたのに……。
 私はのどがかわいた、という感覚が少々鈍いところがあり、今日だけで二度ほど脱水症状を起こしかけました(……)皆様も熱中症にはどうぞお気をつけて……

 すっかり季節が変わってしまった感がありますが、コミティア104ではありがとうございました。
 これまでコミティアでは5部以上売れたことがない(実話)ので戦々恐々だったんですが、蓋をあけてみたら『Kyrie eleison』は文学フリマよりも売上が好調でビックリしました……! まったく期待せずに置いておいた『ロータス』もそれなりに手にとっていただけて、本当に嬉しかったです。ありがとうございます。
 どうしたら手にとってもらえるか、というのは常に悩ましいところなのですが、イベントによっても傾向と対策は変わってくるのだなあ、ということを実感した4月〜5月でした。

 さらになんと、『ロータス』をティアズマガジンのプッシュ&レビューのコーナーで取りあげていただけるとのこと(!)で、8月18日の次回コミティア105にも続けて参加予定です。
 ちょう憧れていたあのコーナーに拙作が載る日が来るなんて夢のようだ……

 また、神父アンソロジー『Kyrie eleison』をしまや出版さんのブログでご紹介いただきました!
 綺麗に仕上げてくださったしまやさんには本当に感謝しております。ものすごーく細かい部分のミスをチェックして連絡をくださったり、とても丁寧に対応していただいて……お願いしてよかったです。

 この本には今まで私がつくってきた本よりはちょっと高めのお値段をつけていて、それはもちろん装丁にこだわったことの反映でもあるのですが、内容的に「1000円分の価値は充分にある」と感じたから、というのが最大の理由です。中身の濃さに見合うように……と思いつつ頑張ってできた装丁です。
 なお現在、お取り寄せも可能です。こちらからお申込みいただけますので、是非実物を手にとってみてください!
 あわせてWilhelminaのサイトも更新しました。『吸血綺譚』を出してから今回の『Kyrie eleison』まではしばらく間があいてしまいましたが、次はそれほどお待たせせずに新作をお届けできるかと思います。
 よろしければこちらもチェックしてみてくださいね!

 実はこれを書いている今は引越前夜です。GW明けから物件を探しはじめて、このひと月半はひたすら準備してました……。ひとり暮らしを始めるときは、実家から、しかも当時ひと駅しか離れていなかったところへ越したのでまったく大変じゃなかったんですが、今回は冷蔵庫も洗濯機も持って出て部屋を引き払わなければならないのでもう。段取りが悪くて半泣きです。
 とくにこの一週間はダンボールに囲まれ、疲労でぼんやりしながら床に転がる日々で感傷にひたる間もなかったのですが、今度こそ二十年以上住んだ場所を離れて知らない街で暮らします。東京の、今までずっといたところとは反対の東側!
 洗面台があって、お風呂とトイレが別で、寝る部屋とごはんを食べる部屋も別で、同居人のいる生活です。
 あと一時間でこの部屋のネット回線は止められるので、滑り込みのお知らせでした。

コミティア104 スペースNo.と販売物

 超文学フリマとともに始まったせいか、例年以上にイベント目白押しな感じがしているゴールデンウィークです。超文学フリマおよびSCCに参加なさった皆様、お疲れさまでした。
 卒塔婆スタンプラリーに参加できなかったことだけが心残りです(いずれTRCにも卒塔婆が立つと信じてる)。
『Kyrie eleison』は超文学フリマのあと、SCC初日にたすくさん(犬塚さん)のサークルにも置いていただいていたのですが、二次創作メインのイベントの二次創作スペースだったにも関わらず持ち込んだぶんは完売したとのことで、ちょっとびっくりしています。両イベントでお手にとってくださった皆様、ありがとうございました。

 さて、明日はコミティアです。私、こっちにコミティアのスペースとか一切書いてなかったんですね……まったくぼんやりしていてすみません……

2013年5月5日(日) 11:00〜16:00
東京ビッグサイト 東4・5・6ホール
東6 み06b「痛覚+」
 詳細はこちらから。

 当日の販売物は以下の2点です。

Wilhelmina
『Kyrie eleison』 オフセット/文庫版/172頁 1000円

痛覚
『ロータス』 オンデマンド/文庫版/420頁 900円
 そうそう、WilhelminaのPixivアカウントをつくりました。『Kyrie eleison』のサンプルや、コミティアのサークルカットを掲載しています。
 今回初めてイベント当日用のおしながきもつくってみました!(これもPixivにあげてあります)

 ちなみに『ロータス』は手元にあまり数がないので持ち込み冊数がかなり少なめです。ま、コミティアなので売り切れるということはないとは思いますが……

 あと、ゲストとしてお招きした瀧沢諒さんが参加なさっているサークル[AKKORD]様でも『Kyrie eleison』を置いていただきます。是非、そちらにも足を運んでみてください。音楽用語をテーマにした、正方形の素敵な短篇集があるそうですよ! マゼンタ様の『ビューティフルワールド』(おすすめです)も委託なさるとのことです。

 コミティアは本当に素敵な創作本に出会えるイベントなのでお買い物にも気合が入るぜ。
 ではでは、当日皆様にお目にかかれることを楽しみにしております!

第16回文学フリマin大阪のお礼と、超文学フリマ委託のお知らせ

  イベントが終わると精魂尽き果ててしまい、リカバリに一週間はかかる惰弱っぷりですみません……。そんなわけで超文学フリマの前日ですが、文学フリマin大阪、お疲れさまでした!(爽やかに)
 会場が狭かったせいかも知れませんが、人がぎっしりですごい熱気でしたね。秋葉原の頃をちょっと思い出しました。
 東京でもよくお名前を見かける常連サークルさんがわりとたくさん参加されてたので、いつもとそんなに変わらないかな? とも思っていたのですが、やはり大阪には大阪の空気がありました。以前に神戸の創作系イベント「そうさく畑」に二度ほど出たけれど、あの場の雰囲気が少し混じっている感じがした。
 前々からツイッターで注目を集めていた『短歌男子』やあっというまに完売した『中東短歌』など、目を引く企画が多かったのもあるかも知れませんが、短歌は東京以上に盛り上がっているという印象でした。私も気がついたら短歌の本ばっかり買っていた気がする。
 あと忘れられないのが鰊パイ互助会さんの『非モテレシピ』です。「作ってあげない、非モテレシピ」というキャッチフレーズに撃ちぬかれました。

 東京と変わらず、あるいはそれ以上に盛況だったというサークルさんも多いようですが、正直私は結構アウェイ感がありました……。今回は新作・既作ともに値段設定が高めのものしか並べていなかったので、初めての方には取っ掛かりがなかったかも、と反省。
 しかし神父アンソロジーの出来上がりには我ながらちょっと興奮してしまいました。箔押しってやっぱりすごいな! 自分でいうのもなんですが、かなり見栄えのする本に仕上がったと思います。
 関西だからこそお会いできた方もいらしたし、刺激はたくさん受けました!『ロータス』の感想とか、色々お話できたのも本当に嬉しかったです。
 遊びに来て下さった皆様、本当にありがとうございました!
 次があるならまた行きたいなあ……。

 また、Wilhelminaのお二人が東京から同行してくださって、大変心強かったです。
 高島屋で龍村平蔵展を見たりロンドンティールーム堂島本店に行ったり、まったりと大阪を楽しんできました。大阪らしい食べ物をあんまり食べられなかったことがちょっと残念かな……明石焼きは食べたけど。

 次のイベント参加は東京で5月5日のコミティア104ですが、その前に!
 明日の超文学フリマで、キ-24[唐草銀河]さまに『Kyrie eleison』と『ロータス』を委託していただきます。
 大阪にいらっしゃれなかった方も、大阪で買い逃してしまったという方も、どうぞよろしくお願いいたします。
 唐草銀河さまの新刊も個人的には大変気になる……。是非、お立ち寄りください。

 私は一般参加も出来ないのですが、超文学フリマが素晴らしいイベントになることをお祈りしています。
 参加される皆様、どうか楽しんで来てくださいね!

第16回文学フリマin大阪 告知4・痛覚+Wilhelmina

 今回の当ブースの目玉は何といっても、Wilhelmina主催の神父をテーマにしたアンソロジー『Kyrie eleison』です!
 あらためて執筆メンバーと作品タイトルを紹介します。

 犬塚暁「我ら、死への道程の半ばにありて」
 磯崎愛(唐草銀河)「王と修道士」
 瀧沢諒(K405)「プロビタス」
 柳川麻衣「灰は灰に」
 穂崎円「コーリング」

 (収録順・敬称略)

 内容については、穂崎さんがかっこよすぎるdenkinovelサンプルを作成してくださったので、是非ご覧ください。世界観を感じていただけるかと。

 ふたたびWilhelminaとして、こうして本をつくることができてすごく楽しかったです。
 一年前くらいにツイッターでぽろっとつぶやいた妄想を、素晴らしいゲストを二名もお迎えしてこんなふうに実現できるとは……もう、この豪華メンバーから原稿をいただいたという点に関しては私は本当に偉かったと思います(笑) 自分で自分を褒める。
 内容に見合うよう装丁も頑張りました! 黒地に銀刷り、題字は金の箔押しです。
 修道騎士、聖ドニ修道院長、カメルレンゴ、エクソシスト、アンドロイド(!)とバラエティ豊かな神父たちの物語を、どうぞお楽しみください。

 おさらいを兼ねて当日の販売物をまとめます。
 

Wilhelmina
『Kyrie eleison』 オフセット/文庫版/172頁 1000円

痛覚
『ロータス』 オンデマンド/文庫版/420頁 900円

唐草銀河さま(委託)
『素描―触れ合わぬ手―』 オフセット/A5/52頁 450円
『美の女神、海へ還る 他一篇』 オフセット/A5/36頁 300円
『夢のように、おりてくるもの』 オンデマンド/A5/92頁 500円 

Cult Trashさま(委託)
『Chrome Exhaust―Black Russian―』 オフセット/A5/64頁 600円


 当日はWilhelminaの三人で店番をしておりますので、遊びに来てくださいね!
 A-15[痛覚+]でお待ちしております。お会いできるのを楽しみにしております。