痛覚エッセイ>「エトランゼ」

 六義園でお花見したり、アイスショーを観に行ったり、社交ダンスの無料体験したりと遊んでばっかりいます。
 昨日はWilhelminaの犬塚さん、穂崎ちゃんと一緒に乗馬をやってきまして、全身がバッキバキです……。運動不足が深刻すぎる。小説を書くには体力も重要! 体力づくりは必須! というわけで、ミーナの活動項目に「運動」が加わりました。次回はボルダリングに挑戦する予定です!
 ……三人とも書くものの方向性も書き方もバラバラだし、三人集まって運動しようとしているし、ミーナってほんとうにおかしな集まりだなあ、としみじみ思うわけですが、それでも小説の話をしていていちばん「うんうん、そうだよね!」って思えるのは犬塚さんと穂崎ちゃんなんですよね。あと刺激ももらえる。ありがたいことです。

 さて、三年ぶりの痛エッセイです。「エトランゼ」という言葉は一度使いたかったので、今回タイトルにできて嬉しいです。
 すっかり春だというのに冬のさなかの話で恐縮ですが……前回エントリにも書いたけど2月の記憶はわりとぼんやりしていて、それをようやくこうして言語化できたのでちょっとホッとしています。去年の夏から年が明けるまでのことももやもやしててよく思い出せないんだけど、そのうち言葉にして自分のなかで決着がつけられるといいなーと思っています。
 コミティアの配置もとっくに出ているのでそちらのお知らせもしなければならないのですが、告知は次の記事でまとめてキチッとやることにして、ここには別のことを。今回更新したテキストにうまく織り込めずに削らざるを得なかった、もうひとつの挫折についての走り書きを往生際悪く貼っておきます。

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 呪いをとく、短歌(正確にはBL短歌)は続ける、と宣言した途端に何もいえなくなった。
 五七五七七になりそうだな、という感じの「種」は、なくはない。それをとりあえず三十一文字にすることは、できるようになった。そこで止まる。これは詩の言葉だろうか? そう思ってしまうと、身動きが出来なくなる。
 いじり回していると、幾つかパターンを思いつく。でもどれがいいのかわからない。良くないと思って、直して、でも直したものが最初より良くなっているのか、その判断もおぼつかない。つまり何もかもどうしたらよいのかわからない。誰かに聞かなければわからない。時間をかけて言葉を捏ねれば捏ねるほど、何が何だかわからなくなっていく。
 自分のしていることは完全に間違っている、という思いだけが強くなっていく。
  散文を書いていてそんなふうに思うことはない。自分の文章の何がまずいのか、どこを直せばいいのかは、初稿を書いているときにはわからなくても、推敲していれば見える。それが自分だけのものだとしても、基準がある。

 命じられたわけでも頼まれたわけでもなく、ただ、日々あふれてくるものを受け止めたいと思ったとき、私は散文という器を使う。
 五七五七七という定型を、そういう用途で使いたいとは、どうしても思えないのだった。それはあなたがほんとうには短歌を必要としていないのだ、と心のなかで誰かがいい、私は、そうです、と答える。

 向き不向きというものはある。

 早く新しい部屋に引越したいと毎日思う。
 そこで小説を書くのだ。

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 短歌について思うところは日々変わっているのですが、今はこのときほど悲観的ではないかな。さんざん遊んでだいぶ元気になったので。共有結晶も頑張りたいです。

GirlsLoveFestival11 参加のお知らせと春のイベント予定など

 引越しと雪とソチ五輪でてんやわんやのうちに2月が終わってしまった……
 年度のかわり目を控えて引越し業界は絶賛繁忙期、不動産屋さんも引越屋さんもスピード感にあふれていて、こんな状況で部屋を決めるのは無理……! と心が折れそうになりつつ、自分でも何だかよくわからないうちにどうにか引越したみたいで、気がついたら新居で転がっていました。雪のすごさに力尽きて実家でぼんやりオリンピック中継を見ていたような記憶しかないのですが、合間を縫って必死に作業したんだな、きっと……(朦朧)

 そんなわけで事前に何の予告もできていないままに突然のお知らせです。GirlsLoveFestival11に参加いたします!

2014年3月2日(日)12:00〜16:00
大田区産業プラザPiO(京急蒲田駅徒歩3分、JR京浜東北線蒲田駅徒歩13分)
オペラ18「猫とリボンと痛覚。」

 詳しくはこちらから。

 お写真が素敵すぎる「猫にリボン。」の蝶子さんと合同での参加です。前々から出てみたいな〜と思いつつ、なかなかタイミングが合わず見送ってきたイベントなのですが、今回蝶子さんがご一緒してくださるということで思い切って申し込んでしまいました! 森ガール写真集など、少女写真を販売予定なので是非遊びにいらしてくださいね〜。
 私は上に書いたような有様で新作はご用意できず(すみません……)『ロータス』を持っていきます。ペーパーぐらい作りたいけど、ど、どうかな……。
 併催のイベントもたくさんで、昨年大ヒットした某朝の連ドラプチなどもある模様(笑)百合オンリーとはどんな雰囲気なのか、とても楽しみです。買い物もたくさんできたらいいなあ……!

 あと、5月5日はコミティアに申し込んだので、同日開催予定の文学フリマは一回おやすみです。無事スペースが取れますように……
 春のイベント参加予定はそんな感じです。

 新居は初めてのJR沿線(地下鉄と私鉄の沿線にしか住んだことがない)、今まででいちばん交通の便がよく、私ひとりには充分すぎる広さです。そのかわり三十代・会社員・女という属性はあまり選ばないであろう雰囲気の木造アパートですが(笑・家賃の予算が学生と同じラインですねって言われた……)
 少しずつ片付けて居心地よくしていきたいなー。今度こそ作文に集中できる住まいにする……!
 

呪いをとく

 短歌の入門書を読んだり、短歌の世界に身を置いている方にお話を聞いたり、そういうふうに短歌に近づこうとすればするほど私のなかには激しい怒りが生まれて、それがとても不思議でした。なぜ、こんなにも私の気持ちは短歌と喧嘩してしまうのだろうと。
 私は短歌を、五七五七七の定型をもった詩、と単純に考えていたので、それだけではなく「短歌性」なるものが宿っているようであること、何かと千年の伝統がついてまわること、私が大学で(半分居眠りしながらだけど……)学んだ文学へのアプローチの仕方では短歌にはさわれなそうであること、そういう部分をどうも理不尽に感じているところもあります。文学じゃなくてお茶やお華や武道みたいな「歌道」じゃん、芸事なのか文学なのかはっきりしてくれ、とも正直思っている。
 でも、それで私がこんなに怒ることないよね、と自分でも戸惑うぐらい、あきらかに激しすぎる反応をしてしまう。なんだろう、なんだろう、と思っていました。

 私にかかっている呪いのひとつに「おまえの詩は詩ではない」というのがあります。わかっていましたが、私が書きたいのは散文(小説)だし、と放置してきました。詩や短歌は読むことに徹して、とくに不都合なく楽しくやってきた。
 それが、BL短歌と出会ったことにより、私もとりあえずは五七五七七を「短歌」として発表することになりました。私は自分が並べた三十一文字を短歌だと思ったことはありません。これはBL五七五七七だと思いながら、それでも「短歌」としてしれっと出した。そうした以上、私が「短歌」として世に出した五七五七七を「短歌」として読まれ、評をされることは当然の流れです。頭ではわかっているし、とてもありがたいと心から思っている。でも、実際にそれをしていただいたとき、私はものすごく動揺してしまった。
「こう書きたいという自分の気持ちより、作品のほうが大事だからそれを優先する」というのは、表現するうえでまったくそのとおりのことで、私も小説を書くうえでは、使いたい言葉にこだわりすぎると作品が死ぬ、作品のためにはとっておきの決め文句を捨てることも必要、というのを当然のこととして受け入れ、ためらいなくおこなっている(つもり)。なのに、それを短歌でもやりなさい、と言われるとすごく抵抗感がある。小説に対するときの態度で短歌にも向きあわないといけないのか、と思うとものすごくつらい。もう短歌なんて諦めてしまいたくなるくらいつらい。

 で、諦めようと思いました。小説に対しては素直になれるところを、短歌だとすごく反発してしまう。これは合わないということだ。合わないものを無理してやっても仕方ないし、無理しすぎたあげく短歌を大嫌いになって、大切に読み続けてきた歌まで愛せなくなったら最悪だ。詩歌における私の神様であり、私を短歌に出会わせた寺山修司だって短歌を捨てた。私にはできないんだ。わかってたことじゃないか。距離をとろう。小説を書こう。
 だけど諦めることもできない。短歌性、なるものは(それが何だかよくわからないということもあり)強がりでなくそこまで自分には必要だと思えない。ただ、詩の言葉は欲しい。扱えるようになりたい。小説において、私が欲しいと思う言葉を獲得するためには詩が必要なんじゃないか、とここ何年か思っていて、このさき書きたいものを書くためにも詩の言葉はどうしても欲しい。短歌を通してそれを学べるなら学びたい。

 そんなことを考えているうちに、作ったものに自信がないし、愛もないから「気持ちより作品を優先」ができないのではないか、という気がしてきました。私は小説だってアマチュアだしそんなに大したものが書けるわけじゃないですが、根拠のない自信だけはある。自分が書いたお話のことは自分自身よりずっと愛しています。でも短歌についてはぜんぜんそうじゃない。自信がないどころか、そもそも短歌だと思ってない。短歌じゃないんだよ、五七五七七だから許してよ、できなくたっていいでしょ、厳しいこと言わないで、という甘えが常にある。
 最初から「できない」と思いながらやるのはとても間違っていることに今さら気づきました。
 まずは「できる」と思おう、まあいきなり思うのは無理だから、とりあえず「私は短歌がつくれる」と言い聞かせよう。

 私は短歌がつくれる。

 声に出さずにあたまの中だけで言ったのですが、つらくて、涙がとまらなくなりました。
 号泣しながら、あーやっぱりこれだ、すごく手ごわい呪いだ、これを解かなきゃ先へ進めないんだ、と思いました。
 一連の考えごとをお風呂場でやっていてほんとうによかった……。

 というわけで、あらためてBL短歌を諦めず、続けていきたいと思います。

 共有結晶の黎明期からBL短歌を見守ってくださっている「星座」の大石直孝さんのお声がけで日曜日におこなわれた、BL短歌を読んでみる集まりはたいへん勉強になりました。素人のくせに大きな口ばっかり叩き、根掘り葉掘り質問をしては勝手なことばかり言う私の話を大石さんは辛抱強く聞いてくださり、「五七五七七を毎回発見する気持ちでつくる、定型によりかからない」などハッとさせられるお話もたくさんしてくださいました。ありがとうございました!
 新年会と二次会のカラオケもとっても楽しかったです。椎名林檎ちゃんはほんとにかわいい。

 今後は「私は短歌がつくれる」「私は詩を書ける」という言葉をおまじないとして(お風呂のときに)言い聞かせていく所存ですが、この一年くらい、短歌と喧嘩するたびにお別れしてしまわないように暗唱していた、私がいちばん大切にしている歌はこれです(イベントで「いちばん好きな歌を一首挙げてください」というご質問をいただいたとき、実はこれを言おうか迷いました)
 

マッチ擦るつかのま海に霧深し身捨つるほどの祖国はありや 寺山修司

詩を「読む」ということについて

 先日のBL短歌オフイベント、おかげさまで盛況のうちに終了しました。お越しくださった方々に心より御礼を申し上げます。
 当日お会いしたりお話したりしてくださったみなさま、東京からご一緒した共有結晶メンバーにもほんとうにお世話になり、ありがとうございました! とても楽しく、刺激的な時間を過ごすことができました。会場の文学バー・リズールさんには今度ゆっくりお邪魔したい……

 イベントの具体的なようすもお知らせしたいのですが(鳥居さんの朗読とかすごかった)、このイベントでプレゼン発表をするにあたって考えたことが、少し前から考えつづけていた「読み」の問題と私の中でつながった、ように思ったので、そのことを少し書きます。

「詩を読む」ということについて考えるとき、いつも思い出すのは、大岡信の「マリリン」という詩をはじめて読んだときのことです。
「マリリン」は題名のとおりマリリン・モンローについての詩で、私は中学生だったと思います。マリリン・モンローのことは名前と顔、女優で、自殺したらしいこと、という程度の知識しかありませんでした。
 

見渡すかぎり水面を覆い
ただよっている
フィルムの屑
その散乱する乱反射が
血友病のハリウッドを
夜空に浮かびあがらせる


 いま、この文章を書くためにあらためて読みかえすとほんとうに全編が美しく、とくにこういう一節にハッとしますが、私がずっと記憶していたこのは詩の最後の三行と、その鮮烈な印象だけでした。
 

マリリン
マリーン

ブルー


 こうして抜き出してしまえば他愛ない言葉遊びでしかないようなこの三行を、何十行も連なる長い詩の最後にたどりついて読んだとき、目の前にばーっと青い海が広がった。
 ものすごく衝撃を受けました。詩ってこんなことができるんだ、言葉だけで、こんな海を見せることができるなんて、魔法みたい、ほんとうにすごい!! と思って涙が出た。いまでもあのとき見えた海は同じ鮮烈さで思い出すことができるし、思い出すと涙ぐんでしまいます。
 私はもちろん全文を読んで(全文を読まないと、最後だけ読んでも海は見えない)感動したのですが、すでに書いたように予備知識もなかったし、書かれている言葉のひとつひとつだってぜんぜん理解できていませんでした。たぶん、今だってきちんとわかってはいない。でも「解釈」できていなかったからって、私は「マリリン」を読めていない、とはなんだか思いたくない。私はあの詩から、言語化できない透明な悲しみのようなもの、なにかとても深い感情は受け取ったからです。
 なによりあの海の青が見えた。

 で、今回、BL読みプレゼンをするにあたって、人前で話すためには「なんかとにかく萌え!」という印象だけでなく、短歌をひととおり読み解いておいたほうがよいことに気づき、あらためて辞書片手にきちんと意味をとろうとしました。
 

ギグ果ててヴォーカルの喉愛しぬくギター底より静寂(しじま)を犯す 黒瀬珂瀾


 これ、一読して「うわー!! ヴィジュアル系!! エロい!!」と思った大好きな歌で、もう暗唱できるほどにしたしんだ歌なんですが、一語一語を「正確に」意識しはじめたら、ん? となってしまった。
「底」ってどこのことだろう? ギターの「底」?「ヴォーカルの喉愛しぬくギター」っていうのは、ヴォーカリストとギタリストと読んでもいいと思ってたけど、楽器としてのギターと読むのが正解なのか?「ギグ果てて」なので、ライヴは終わっているんだろうけど(静寂だし)……その「静寂を犯す」ってどういうこと? ライヴ中にヴォーカルをいとおしむように鳴っていたギターを、ライヴ後の静寂をやぶるようにかき鳴らしていて、その音が底(ギターの、あるいはその空間の)から立ちのぼっている……?
 ……こういうふうに考えていくと、私が最初にこの歌を読んだときに浮かんだ光景、ヴィジュアル系のライヴで何度も見てきた、ヴォーカリストを肩に凭れさせながら愛おしげに弾いているギタリストや、熱狂、素直な感動などがどんどん抜けていくような気がしました。なんだか、詩を国語のテスト問題で解かされているような、とても窮屈な感じがして、こういうことを続けていったら私は短歌を嫌いになるだろう、と思った。
「正しい読み」「正確な景」がはっきりわからないから、この歌はプレゼンから外そうかとも迷ったけれど、私が黒瀬珂瀾氏の短歌に出会って最初に好きになった歌のひとつだったのでやはりどうしても紹介したくて、私が感じたままでプレゼンしてしまいました。それがよかったのどうかはわからないけれど、この歌のもつ問答無用のカッコよさは手渡すことができた、ように思います。

 短歌に対して圧倒的に勉強不足なままこういうことを言うのはよくないのかも知れないけれど……なんていうか、正確さとか筋道みたいなことにとらわれすぎて読むのは、私は面白くないなあ、と思ってしまいます。ただただ言葉を眺めていることを許してほしい。

 まだまだ勉強しなければいけないこともたくさんあるし、考えていることもまとまってるわけじゃなくて、途中ではあるんですが、自分のための覚書きも兼ねてちょっと書いてみました。
 BL短歌に二年ぐらい前から関わって、やおい・BLとジェンダーのこと、それから言葉、表現や詩性ということ、などなど、今までもひとりでぼんやり興味を持っていたことごとを改めて話し合ったり、言語化して発表したりする機会をたくさん持てるようになって、それは私がずっとやりたかったことであるし、この道はずっと行きたいと思っている場所へ続く道のような気がしています。
 今後もBL短歌はつづけていきたいです。

新年のごあいさつ&BL短歌オフイベントのお知らせ

 明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
 本年もよろしくお願いいたします。

 新年明けていきなりで恐縮なのですが、告知です。
 1月12日に大阪で行われるBL短歌合同誌「共有結晶」のオフイベントに参加します!

 私は「BL読みできる短歌プレゼン」のコーナーで、共有結晶Vol.1では感想(というかただの萌え語り)をし、Vol.2では〈解凍〉してBL小説を書かせていただいた黒瀬珂瀾さんの短歌の萌え語りをさせていただきます(いったん好きになるとしつこい)。
 共有結晶主催の佐木綺加さん、憑依系俳人石原ユキオさんのお二人のプレゼン内容が、Skypeで打ち合わせをしながら転がりそうになるくらい萌えるので、私も負けないように頑張りたい……
 共有結晶メンバーに歌人・鳥居さんをゲストにお迎えしてのトークなども予定しています!
 文学カフェ&バー リズールにて18時からです。BLに興味のある方も短歌に興味のある方もお誘い合わせのうえ、是非お越しください。お待ちしてます!

 というわけで、週末は大阪に行ってくるので、とりいそぎお知らせまで。今年はこういうのも含めて事前準備をちゃんとできるようになるのが目標です……

ゆく年くる年 12'→13'・13'→14'

 11月・12月と個人的にいろいろありまして、文学フリマのお礼もしないまま大晦日になってしまいました。
 個人サイト・ブログ・mixi・ツイッターと場所を変えつつ毎年やっていた一年の総括を、今年はこのメモ帳でおこなって、年末のごあいさつにかえたいと思います。2012年はそれすらサボってしまったので2年分まとめてみました。この二年間は、私にとってはひとつづきのように思える時間だったので。

 なお、この年越し記事の設問はもともとアンケート企画でして、質問バトン的に回したりしてみなさまからの回答を募っていたものです。よろしければぜひ、みなさまもそれぞれにご自分の一年間を振り返ってみてください。
 よいお年をお迎えください!


・2013年のこの一冊! という本を教えて下さい。(2013年発行でなくとも構いません。コミック可)

(タイトル・著者名)
 2012 『スーラ』トニ・モリスン
 2013 『ドーン』平野啓一郎

(コメント)
『スーラ』はアメリカが舞台の、二つの世界大戦の間の黒人女性の話。この年幾つか読んだ「女ふたり」もののなかでもこの小説の印象は圧倒的でした。文体もすごく好きだった。
 2013年はどんな本を読んだのか今ひとつ思い出せず(ぜんぜん読まなかったのかも……)、年末に読み終わった平野啓一郎の長編をあげておきます。帰還した宇宙飛行士とアメリカ大統領選が絡む面白い話で、なかでも「分人」っていう概念がすごく興味深かったので。


・2013年のこの一曲! という曲を教えて下さい。(2013年リリースでなくとも構いません)

(タイトル・アーティスト)
 2012 「BEYOND THE SECOND-D.」access
 2013 「Rouge」LUNA SEA

(コメント)
  2012年夏から2013年はほとんど音楽を聴かず、12年の春のすごく楽しかったaccessのクラブツアーで忘れられない曲が「BEYOND THE SECOND-D.」です。これから先聴くたびに泣くと思う。
 ライヴにもあまり行かなかったのだけれど、13年の初めのLUNA SEAの武道館はとてもよかった。LUNA SEAは秋に出た新譜もすごくかっこよくて、一度終わって十年を経た今あんなにかっこよくなれるのか! というのはほんとうに希望です。


・2013年一番注目していた人を教えて下さい。

(名前)
 2012・2013 黒瀬珂瀾

(コメント)
 BL短歌への扉の最後の鍵が開いたのはカラン卿のお歌だった気がする。今いちばん心のアイドルにさせていただいてます(芸能人でもなんでもない歌人さまを……ごめんなさい……)


・2013年の重大ニュースを3つ選んでください。

 1. 秘密保護法案成立
 2. 2020年の東京オリンピック開催決定

 2つしか思いつかなかった。世の中は少しでもマシになってくれるといいんですけども……


・2013年の流行語を勝手に選んでみてください。

 タナトス✝


・2013年を漢字一文字で表してみてください。

 2012「起」
 2013「乱」
 2012年は「惑」で、つまり「惑乱」の二年間だったということです。ときれいにまとめたかったんですが、2013年の初めごろのメモを見たら「起」って書いてあったのでそちらを尊重。そのときの私はきっと、2013年の一文字は「承」にしたかったんだろうと思います。できなくてごめん……
 ちなみに「乱」はLUNA SEAのニューシングルのタイトルでもある。


・あなたが2013年一番嬉しかったこと/楽しかったことは何ですか?

 2012 『ロータス』を完結できたこと。そしてとてもありがたい感想の言葉をたくさんいただけたこと。
 2013 4年ぶりにWilhelminaとして活動、合同誌を2冊もつくれたこと。私の長年の夢・神父アンソロジーも最高のかたちで叶いました!
 また、BL短歌合同誌『共有結晶』に参加でき、BL短歌を通して新しいフィールドが広がったこと、たくさんの方と知り合えたことは2012・2013ともに素晴らしい体験でした。2014年以降も関わっていければ、と思います。


・あなたが2013年一番悲しかったこと/辛かったことは何ですか?

 2012・2013を通してちかしい人との関係構築をうまくできなかったこと。


・あなたが2013年ハマったもの(こと)を教えてください。

 2012・2013通じてBL短歌。


・あなたにとって2013年はどんな年でしたか?

 2012・2013年は今まで知らなかった世界で、自分でも知らなかった自分の姿で過ごす時間が多く、ほんとうに不思議な二年間でした。
 今はまだ、うまくやれなかったという挫折感のほうが強くて総括もできないんですが、いつか自分の糧にしていけたらと思います……


・2013年にやり残してしまったなあということはありますか?

 引越し


・2013年の目標を教えてください。

 2012 穏やかに暮らす
 2013 穏やかに暮らしたい、などと思って守りに入った結果さんざんだったので、来年は攻勢に出ます。とりあえずあらゆるレベルで自分を取り戻す。 着物を着られるようになりたい。


・2014年のヒットアイテムを予想してください!(グッズ、流行語、タレント、ファッション等)

 この二年間、ガラス一枚隔てて世の中を見ていたような感じだったので、流行がよくわかっていない……。

第17回文学フリマ 当日の販売物

 ダメ押し的に駆け込み告知。当日の販売物は以下の3点です。

Wilhelmina
『I Say Hello』 オンデマンド/文庫版/80頁 300円
『Kyrie eleison』 オフセット/文庫版/172頁 1000円

痛覚
『ロータス』 オンデマンド/文庫版/420頁 900円

 また、以下のご本に作品を掲載していただいてます。こちらもよろしくお願いいたします。

『共有結晶』第二号 BL短歌合同誌  ウ-37
 短歌「幼形成熟/永久欠番」〈解凍〉企画 短歌→BL小説


 Pixivにおしながきもあがってますのでチェックしてみてください。
 TRCのEホール、B-16でお待ちしております。お目にかかれることを楽しみにしております、よろしくお願いいたします!

第17回文学フリマ 参加のお知らせ

  2003年9月27日にこのサイトをひらいてから[痛覚]は十周年を迎えました。皆様ありがとうございます、今後ともよろしくお願いいたします。

 十周年記念で何かしたいなーなどと思いつつ、9月・10月は締切と家庭の事情と職場の決算に追われて怒涛のごとく過ぎ去り、夏のコミティアの総括すらできないうちに気づけば週末には文学フリマです。とりあえず入稿はすべて完了したので、ブース配置などなど詳細をお知らせします。

2012年11月4日(日)11:00〜17:00
東京流通センター
第二展示場 E・Fホール
(東京モノレール 流通センター駅徒歩1分)
B-16「痛覚+Wilhelmina」

 詳しくはこちらから。

 新作は春に引き続きWilhelminaの三人誌『I Say Hello』です。
 今回のテーマは「The Beatles」。ビートルズの楽曲からイメージした短篇が3つ入っています。

 柳川麻衣『ここではないどこかで』


 犬塚暁『Lead me to your door』


 穂崎円『いま、なにしてる?』


 穂崎さんによる訳詞をそれぞれ収録していますので、お話とあわせてお楽しみいただければと思います。
 三者三様好きなものを好きなように書いて、共通テーマなのに安定の統一感のなさなのですが(笑)私はいまの名前で小説を公開しはじめてからは初めて(だと思う)の一人称で、かなり感傷的な話を書きました。
 頁数、お値段ともに手に取りやすい感じだと思いますので、どうぞお気軽に!

 なお、BL短歌合同誌『共有結晶』第二号が発行されます! こちらにも参加させていただいてます。ブースはウ−37です。
 昨年秋の文学フリマで搬入分完売した創刊号を、あらゆる意味で上回るボリュームになりました! 短歌を小説・イラスト・漫画・評論などのかたちで読み解く<圧縮・解凍>企画、川口晴美さんと飯田有子さんによる<進撃の詩人×進撃の歌人>対談など目玉コンテンツが盛り沢山で、BLや短歌だけでなく言語表現やジェンダーなどいろいろな場所に広がっていく一冊だと思います。
 私は短歌「幼形成熟」「永久欠番」と、短歌を<解凍>して掌編をBL書かせていただきました。短歌定型を迎え撃つということで、伝統的なやおいの定型「桜にさらわれて消えそうな受」で挑みました(笑)ほんとうにヤマもオチもイミもエロもない小話ですが、こんな機会でもなければ私がBLを書くこともそうそうないと思いますので、興味がおありの方は是非。ヤナガワマイのBLが読めるのは(今のところ)『共有結晶』二号だけ!

 また、『共有結晶』別冊として『進撃の巨人』の短歌本『壁外拾得物・分類番号3102-11-004』も同時発行です。こちらはWilhelminaの穂崎さんが短歌やテキストなどで活躍しています(笑)造本もすごく凝っているようなので、一読者としてとても楽しみです。

 ひきつづき『ロータス』と春に出した神父アンソロジー『Kyrie eleison』も持ってゆきます。『Kyrie eleison』は東京の文学フリマではようやく初売りです。多めに刷ったんですが、あちこちのイベントでちょこちょこ売っていたため意外と在庫に余裕がなく……まあ大丈夫だとは思うのですが、絶対に欲しい! という方は早めのほうが確実かも知れません。

 連作が終わったのであんまり活動してない気がしてましたが、春と秋の文フリのあいだにコミティアに2回出たり、Wilhelminaの本を2冊つくったり、なんだかんだで今年結構色々やってたんですね……そりゃ気がついたら11月になるわけだよね……。

コミティア105 スペースNo.と販売物

 残暑お見舞い申し上げます。炎暑がつづいていますがいかがお過ごしでしょうか。
 こちらで告知できず申し訳なかったのですが、先週末はコミックマーケットでたすくさん(犬塚さん)のスペースに『Kyrie eleison』を置かせていただき、二次創作ジャンルながらも好調に売れて嬉しかったです。
 ただ今年の夏コミはほんとうにつらかった……私も初めて一般参加してからかれこれ20年経ちますが、空前絶後の苛酷さでした……。凍らせたペットボトルとか冷えピタとか保冷剤とか考えつくかぎりの冷たいグッズを持参して挑んだのですが、死ぬかと思った。暑くて。

 あの地獄から一週間、今週末はコミティア105です。参加いたしますのでよろしくお願いいたします。

2013年8月18日(日) 11:00〜16:00
東京ビッグサイト 東5・6ホール
東6 ぬ01b「痛覚+Wilhelmina」

 詳細はこちらから。

 当日の販売物は以下の2点です。

Wilhelmina
『Kyrie eleison』 オフセット/文庫版/172頁 1000円

痛覚
『ロータス』 オンデマンド/文庫版/420頁 900円

 

 私、コミティアってどうも事前の告知が抜けがちで……またしても、配置のお知らせとかまったくないまま気づけば前々日です。いつも直前でごめんなさい……
 なお、今回のティアズマガジンのプッシュ&レビューに『ロータス』を掲載していただきました!(神奈川県の紙の魚さま、ほんとうにありがとうございます・涙)浮かれるあまり発売日に買いに行ってしまい、おかげで事前にじっくりティアズマガジンをチェックできたので今回はいつも以上に散財してしまいそうです 。

 また、この秋の文学フリマで二号を発行予定の、BL短歌誌『共有結晶』別冊・進撃短歌本『壁外拾得物 分類番号3102-11-004』のフライヤーを配布いたします。
 大人気の「進撃の巨人」をテーマにした短歌とイラストの合同誌で、詩人の川口晴美さんや歌人の飯田有子さんも参加される、かなり豪華な本になると思われます。私は『共有結晶』本誌のみでこちらには参加しませんが、出来上がりはものすごく楽しみです!
 フライヤーだけでもお気軽にもらっていってくださいね。

 すでに文学フリマのブースも確保できていてあとは入金するだけになっており、秋に向けて色々と忙しくなりそうです。Wilhelminaも次の企画が動き出していますので、お楽しみに……!
 まずは週末、少しでも暑さがやわらぐことを祈りつつ、お目にかかれるのを楽しみにしております。お互い熱中症対策を万全にして、無理せず楽しみましょう♪
 

コミティア104 ありがとうございました&もろもろお知らせ

 暑い……昨日くらいまでは、日射しにだまされて夏の気分で半袖を着て外出すると夜になってから急に冷え込み、震えながら帰宅したりしていたのに……。
 私はのどがかわいた、という感覚が少々鈍いところがあり、今日だけで二度ほど脱水症状を起こしかけました(……)皆様も熱中症にはどうぞお気をつけて……

 すっかり季節が変わってしまった感がありますが、コミティア104ではありがとうございました。
 これまでコミティアでは5部以上売れたことがない(実話)ので戦々恐々だったんですが、蓋をあけてみたら『Kyrie eleison』は文学フリマよりも売上が好調でビックリしました……! まったく期待せずに置いておいた『ロータス』もそれなりに手にとっていただけて、本当に嬉しかったです。ありがとうございます。
 どうしたら手にとってもらえるか、というのは常に悩ましいところなのですが、イベントによっても傾向と対策は変わってくるのだなあ、ということを実感した4月〜5月でした。

 さらになんと、『ロータス』をティアズマガジンのプッシュ&レビューのコーナーで取りあげていただけるとのこと(!)で、8月18日の次回コミティア105にも続けて参加予定です。
 ちょう憧れていたあのコーナーに拙作が載る日が来るなんて夢のようだ……

 また、神父アンソロジー『Kyrie eleison』をしまや出版さんのブログでご紹介いただきました!
 綺麗に仕上げてくださったしまやさんには本当に感謝しております。ものすごーく細かい部分のミスをチェックして連絡をくださったり、とても丁寧に対応していただいて……お願いしてよかったです。

 この本には今まで私がつくってきた本よりはちょっと高めのお値段をつけていて、それはもちろん装丁にこだわったことの反映でもあるのですが、内容的に「1000円分の価値は充分にある」と感じたから、というのが最大の理由です。中身の濃さに見合うように……と思いつつ頑張ってできた装丁です。
 なお現在、お取り寄せも可能です。こちらからお申込みいただけますので、是非実物を手にとってみてください!
 あわせてWilhelminaのサイトも更新しました。『吸血綺譚』を出してから今回の『Kyrie eleison』まではしばらく間があいてしまいましたが、次はそれほどお待たせせずに新作をお届けできるかと思います。
 よろしければこちらもチェックしてみてくださいね!

 実はこれを書いている今は引越前夜です。GW明けから物件を探しはじめて、このひと月半はひたすら準備してました……。ひとり暮らしを始めるときは、実家から、しかも当時ひと駅しか離れていなかったところへ越したのでまったく大変じゃなかったんですが、今回は冷蔵庫も洗濯機も持って出て部屋を引き払わなければならないのでもう。段取りが悪くて半泣きです。
 とくにこの一週間はダンボールに囲まれ、疲労でぼんやりしながら床に転がる日々で感傷にひたる間もなかったのですが、今度こそ二十年以上住んだ場所を離れて知らない街で暮らします。東京の、今までずっといたところとは反対の東側!
 洗面台があって、お風呂とトイレが別で、寝る部屋とごはんを食べる部屋も別で、同居人のいる生活です。
 あと一時間でこの部屋のネット回線は止められるので、滑り込みのお知らせでした。