参加アンソロジーのご紹介『兼ネル』『共有結晶 Vol.3』

 今日はいよいよ文学フリマで発行になる大型アンソロジー二点のご紹介です。

 まず、性別越境アンソロジー『兼ネル』。
 サンプルが上がっていますが、漫画、小説、短歌、評論、レビューといったさまざまな形式で「性別越境」「演じるということ」が取り上げられています。内容もカストラート、タカラジェンヌ、羽生結弦、コスプレ、オメガバース、キリスト、男性の妊娠、異性装、男の娘などなどものすごく多彩です。
 私は「中性の声、無性の声」というタイトルで架空の音楽雑誌の記事で参加しています。「生まれながらの性別と、装いの性別と、声の性別を自在に組み合わせた華麗なパフォーマンスでリスナーを撹乱する猯樟雫駘瓩焚里ぜ蠅集うレーベル〈アイコノクラスタ〉」の特集という形式で、あえて「中性」であろうとするミュージシャンのインタビューとライヴレポートの二本立ての構成です。架空の記事、というかなり変則的な文章で、私自身もはじめての試みなんですが……受け容れてくださった『兼ネル』編集チームのみなさまの懐の深さにはほんとうに感謝しております……
 あと、SHAZNAの「Melty Love」PVについて、あのIZAMはいったい何者なのか、というところでレビューを書かせていただきました。ちなみに該当のPVはこれ。


 11月23日(明日だ!)のコミティア110&X4でも【つ29b あまりもの】さんと【X305 おがわさとし雑貨店】さんで頒布されるとのことです。
 文学フリマではFホール カ39空際さんでお求めになれます!

 そしてBL短歌合同誌『共有結晶 Vol.3』です!
 第三号の特集は二本立てで、第一特集は〈悪の短歌〉。「悪」の題詠と短歌の解凍を、「悪」にふさわしい攻撃的なヴィジュアルで見せます。市販の文芸誌にもないようなものすごくかっこいい誌面です!
 第二特集は〈黄昏の伴走者 藤原龍一郎インタビュー〉(この特集タイトルが最高に好き……)。かつてあのJUNEに「黄昏詞華館」という詩歌の投稿コーナーがありました(これについては『共有結晶』第二号で照井セイさんが取り上げておられます)。その選者をなさっていた藤原龍一郎氏にインタビューを行い、当時の「JUNE」的世界観の短歌についてお話していただきました。これは短歌という領域にとどまらず「JUNE・やおい・BL」という領域を考えるためにとても価値のある記事だと思います。
 また、ものすごくかっこよくて妄想せずにはいられない藤原龍一郎氏の短歌をBL読みするBL読みノックというコーナーもあり、ちゃっかり私も妄想を書いています(笑)
 私は今回は、今まで好きになったキャラクターとヴォーカリストたち(LSBの三名)を二次創作的に短歌にした「ラブレター」五首を出しました。ほか、岩川ありささんとの往復書簡、BL短歌オフイベントのレポートなど、みなさまの企画に乗っかるようなかたちであちこちに顔を出しています……みなさまありがとうございました……。(そして後から気がついたけどだいたいどこでもLUNA SEAの話をしています……)
 あっ、あと私が原案を出した擬人化4コマ漫画「BLくん×短歌くん」を表紙の装画も担当なさっている砂漠谷さんが作画してくださって、これが最高にオススメです!! BLがよくわからない・短歌がよくわからない・どっちもわかるけどBL短歌がよくわからない……などなどと思っておられる方々に是非お読みいただきたいです。
 頒布ブースはEホールF-22BL短歌合同誌実行委員会です。

共有結晶vol.3

 今回、共有結晶の寄稿者の個別ブースでお買い物をしてチケットを3枚集めると非売品のBL短歌手帳がもらえる、という共有結晶ラリー企画が行われます(F-22ブースで地図がもらえます)。『兼ネル』はネムカケスさん、三五千波さんをはじめ『共有結晶』のメンバーも多く参加しており、もちろんこのラリーの対象ですので、二冊あわせてのお買い上げをおすすめいたします!

参加アンソロジーのご紹介『花と蜜と女装男子』

 先日、霜月みつかさんとごはんをご一緒して『花と蜜と女装男子』を頂いてきました。絶対移動中さんと1103号室。さん共同主催の女装男子本第三弾です。ううっ表紙からしてかわいいぜ……!
 早速、にやにやしながら読みました。一読者としてとても楽しみにしていたので!

「かわいいのは女の子だけじゃない」伊藤鳥子さん
 タイトルのとおり、とにかくあゆみさんがかわいいです。付き合っている彼氏・悠介の仲良しの女の子に嫉妬したり、いまいち素直になりきれないところがほんとうにかわいい。ベッドシーンがけっこう濃厚でがっつりエロいんですが(とてもとても楽しく読みました)下品な意味でのいやらしさみたいなものがなくて、やっぱりかわいい感じがする。
 かわいい服、女の子の服を着たいけれど、「女の子になりたいわけじゃないんだ」というあゆみさんの台詞にはハッとさせられました。そんな彼に悠介が言う「あゆみさんは、今のままでもかわいいし、かわいい服を着たらもっとかわいいかもしれない。でも、おれは、そんな風に悩んでくれるあゆみさんが一番かわいいと思う」という台詞もとても好きです。

「赤いマチネとブルーのソワレ」泉由良さん
 
少女、百合、という言葉を連想する雰囲気で、世界観が好きでした。浴衣で京都を歩いて、老舗の喫茶店でお茶を飲んだりする。あとエミリーテンプルキュートが出てきてとても嬉しかった(笑)
 少女マチネに寄り添う蒼也は本物の少女ではないけれど、セックスに流れそうになったとき「荒っぽいこと、したくないんだ」と言ったりする。マチネの「あんまり胸大きいと、ね。ロリータのワンピースが似合わないって、分かっちゃった」というのも切ないです。そうなんだよな……

「あのひとが最後まで」霜月みつかさん
 
ゲイだけど、女装にはまったく興味がなかった明生が、すごく即物的な動機で仕方なく女装をはじめるというのが新鮮でした。ムダ毛を剃っていなくて泰斗に「お前、娘になる気あるのか?」と言われたり、ただ女物の服を着て、マニュアルどおりのメイクをしただけではかわいい男の娘にはなれないくだりとか、すごく面白かった。そうこうしているうちに、目的達成のための手段でしかなかった「女装」に救われるというのもよかった。
 女でも、普通の格好の男でもなく、女装男子が好き、という泰斗の欲望が興味深いです。実際、男の娘カフェのNewtypeにはひとりで来ている男性客が結構いたんですよね……

 小説のあいだには宵待めめさんのかわいい着せ替えイラストと、なかの真実さんのエロティックなイラストが花を添えています。まさに花と蜜と女装男子……タイトル通りの一冊です。
 女装男子、男の娘、という存在の不思議についてあらためて思いを馳せてしまいました。なりたい自分になろうとして、悩んだり迷ったり化粧や洋服選びを頑張ったりする彼らに共感しつつ、女の子たちも同じなんじゃないかと思ったり。

 私は「オリジン・オブ・ザ・フェイク・ワールド」という、容姿は完璧だけど性格は最悪な女装男子が、コスプレROMのために割り切って女装している美人な男子と絡んだりする話を書きました。一応頑張っていかがわしくしたつもりだったんですが、ひとりだけエロがものすごくヌルくて……ほんとうに申し訳ないです……!(土下座)
 タイトルはクールベの「世界の起源」にちなんでいます。

 EホールD-61絶対移動中さんにて今回の文学フリマで東京初売りです。大阪ではたいへん好評な売れ行きだったそうですよ〜!

参加アンソロジーのご紹介『金魚ファーラウェイ』

 今年、寄稿させていただいているアンソロジーがどれもたいへん楽しい企画ばかりだったので、一冊ずつ内容紹介っぽいことを書いていこうかと思います。既に手元に実物があるご本については、感想を書きます。

 まずは山中千瀬さんと笠木拓さんのユニット金魚ファー発行の『金魚ファーラウェイ』です。
 この本は、ネットプリントで毎月配信されていた、塗ると嘘がうまくなるリップグロス・リプリルフールの商人あきひこさんとすずこさんの往復書簡(と短歌)の紙が一冊にまとまって、さらに多彩なゲストのリプリルフールにまつわる手紙・短歌・小説・漫画・評論などなどを集めたものです。
 私はもともと千瀬さんの短歌のファンでネットプリントを読み始めたのですが、第一回に登場する芹ちゃんと菫ちゃんという二人の女の子のエピソードにうわーとなりました。思春期の女の子二人の恋、というのはどうしても悲劇的な方面へ流れがちですが、菫ちゃんはそうならないような選択をする。さまざまな事情でリプリルフールを買いにくるさまざまな客たち、そして何者ともよくわからないすずこさんとあきひこさんの関係などに惹きこまれ、毎月欠かさずコンビニのコピー機に走る日々でした。
 商いをしながら二人が訪れる不思議な街々の様子はカルヴィーノの『見えない都市』を思い出させて、そこもとても好きでした。『見えない都市』の語りが少しずつ緊張感をはらんでいくように、終盤、すずこさんがアリサさんに再会してからの展開にはどこか張り詰めた感じがあって、とくにすずこさんの最後の手紙は、二人ともいつも大丈夫でありますように、いやもちろん大丈夫なんだろうけれど、と切なく読みました。
 本にはネットプリントの後日譚とも呼べる何通かの手紙が追加されています。あきひこさんとすずこさんのやりとりではなく、彼らの顧客たちからの使用報告で、菫ちゃんのその後の顛末はとてもとても嬉しかったです。

 物語だけでなく短歌もたくさん掲載されていて、私は「半月ほど西日」という連作が大好きです。読むたびに泣いてしまいます。

あの部屋を思い出すとき金色の光あふれて燃えるカーテン(山中千瀬)
星の夜の円形劇場その中心にあやまたずありグランドピアノ(笠木拓)

 ゲストの方々の作品もそれぞれバラエティに富んでいて、リプリルフールと金魚ファーへの愛が詰まっている感じが素晴らしいです。
 私は「薔薇色の日々」という掌篇を書きました。福利厚生の一環として(?)オフィスビルの一角で売られていたリプリルフールを買った会社員の話です。

 今回の文学フリマではEホールF-02 一角さんで『金魚ファーラウェイ』が委託販売されるとのことです。
 私も春に買い逃した『二角』を買いに行くつもりでおります……!

第19回文学フリマ 参加のお知らせ

 すっかり冷え込んできましたね……。秋から冬への変わり目って、何を着たらいいのかわからなかったりヒーターをつけていいのかどうか迷ったりするせいで、真冬よりも風邪を引きがちな気がするのは私だけでしょうか……今年は10月からホットカーペットが大活躍です。
 さて、もう一週間後には文学フリマです。一年ぶりに参加いたします。

2014年11月24日(月祝) 11:00〜17:00
東京流通センター
第二展示場 E・Fホール
(東京モノレール 流通センター駅徒歩1分)
B-68「痛覚+Wilhelmina」

 イベントの詳細はこちらから。

 Wilhelminaはビートルズトリビュート本『I Say Hello』、痛覚は『ロータス』を持ってゆきます。どちらもご好評いただいている定番品ですので、はじめましての方やまだお持ちでないという方はこの機会にぜひ!
 また、穂崎さんが超短編フリーペーパー「コトリの宮殿(声に出して読みたい超短編)」を配布予定とのこと。超短編マッチ箱さんの企画かな? 穂崎さんは気がつくといろいろ活躍していて今回も多方面に寄稿しているようです(笑)

 寄稿といえば、今年もBL短歌合同誌『共有結晶』第三号と、あと性別越境アンソロジー『兼ネル』に参加させていただいてます!
 絶対移動中さん・1103号室。さん共同主催の女装男子本『花と蜜と女装男子』も東京は初売りかな? 既刊では、『金魚ファーラウェイ』が一角さんで委託されるそうです。
 どれも超豪華メンバーによるアンソロジーなので、どうぞよろしくお願いいたします!

 今回、Wilhelminaはゲスト様をお迎えして新刊発行を予定していたものの、制作が難航してイベントに間に合わせることが出来なかったため、延期することになりました……。
 ほとんど告知していなかったのですが、冊子のカタログのサークル紹介には書いてしまったので……大変申し訳ございません。
 来春には発行したいと思っておりますので、今後ともWilhelminaを見守っていただけると嬉しいです。編集責任者は不甲斐ないですけど企画もゲスト様も最高なので……! 絶対にいい本を作りますので……!

第二回文学フリマ大阪のことなど

 残暑、っていうほど暑さが厳しくなく助かっています。とはいえ、各地で豪雨がすごいことになっていて心配ですね……。何だかやたらと気象災害が多いような気がしますが、前からこんなもんだったっけか。
 コミティアのお礼も出来ないまま更新を途絶えさせてしまいまして、もういつものことなんだけど申し訳ありません、その節はありがとうございました……。イベント後の打ち上げがたいへん濃かったことが印象に残っています。
 いまの木造アパートに引っ越して半年以上経ちました。夏は乗り切ったけど、この部屋、寒くなったらどうなんだろ……とか思ってたけど、そもそも真冬の厳寒のさなかに引っ越したんだった。あっというますぎてびっくりする……! 実はその前の住まいでは正味5ヶ月半しか生活しなかったので、すでにいまの部屋で同じだけの時間を過ごしたことになるのですが、体感がぜんぜん違う……一瞬だった……

 そうこうするうちに明日は第二回文学フリマ大阪です。
 私は東京で作文するだけの三連休ですが、ありがたいことに私の書いたテキストは幾つか大阪に運ばれていますので、少しお知らせを。

 絶対移動中と1103号室。さんの新刊『花と蜜と女装男子』に参加させて頂いています。こちらの女装男子本は以前に出ている2冊とも即買いして愛読していたので、今回書かせていただけてすごく嬉しいし、光栄です!
 私は「オリジン・オブ・ザ・フェイク・ワールド」というコスプレ系女装男子の話を書きました。女装男子本のシリーズは第三弾の今回でファイナルとのことなんですが、私が女装男子モノを書くのもたぶんこれで最後だと思います(少なくともしばらくは)。このテーマで書きたいことはだいたい書いてしまったので。
 ここ最近はWilhelminaの合同誌がメインだったので毛色の違うものを書いてましたが、この話はわりと痛覚モードだと思います。安定の痛さとキモさ、そして相変わらずマルイワンへ行く主人公(さすがに今回はアナスイとゴルチエとモワティエとアウアアは自ら禁止しました)。自分でも書いてて、久しぶりだな〜この感じ! と思った(笑)「切ない、かわいい本」なのに私のだけ浮いているのでは……というのが心配ですが……。あと、「ちょっとエッチ」ということだったので多少いかがわしい場面があります。頑張りました。
 大阪文フリに行かれる方は私より早くこの本を読めるのかと思うと妬ましい……。私も早く手にとって読みたいな〜!
 ブースはC-02[絶対移動中]さんでお求めになれます!(おとなりC-01は共同主催の[1103号室。]さんで、こちらの小説もとてもオススメ)

 あとは既刊ですが『共有結晶』Vol.1とVol.2もE-23[cieliste]さんのブースに委託されます。Vol.3の内容を一足早くお届けする告知フライヤーの配布もあるようですので、是非よろしくお願いいたします。
 ちなみに[cieliste]の壬生キヨムさん、更におとなりE-24[ヨモツヘグイニナ]の孤伏澤つたゐさんはいずれも共有結晶に参加なさっておられますので要チェック! 共有結晶参加メンバーだと[B-32 夜更社]の正井さんもいらっしゃいます。
 また、E-17[一角]では春に掌篇を書かせていただいた『金魚ファーラウェイ』が委託されるとのことです。

 書いてたら私も猛烈に行きたくなってきました。欲しい本がいっぱいありすぎる……。せっかくBUCK-TICKの大阪公演と日程がかぶっているんだし、行けばよかったなあ……
 しかし上半期いい気になって見境なくチケットを取りまくったおかげで現在私は財政破綻を起こしており、もはや何の余裕もないのに新たなエントリーはしてしまう……という破滅的な経済状況なので、やはりおとなしく東京で盛会を祈らせていただきます。書かなきゃいけない作文もてんこ盛りだしな(涙目)
 参加される皆さまはどうぞ楽しんでいらしてください!

コミティア108 当日の販売物

 いつまで薄ら寒いんだろう……と思っていたら、夏か! というくらいの陽気になってしまった。好天つづきの黄金週間ですが、絶賛部屋に引きこもって過ごしています。今日は劇場版BUCK-TICK現象とライヴスペシャルを流しながら楽しくイベント前作業です(このためにあわててWOWOWに入った)。
 イベントが終わったらBUCK-TICKとLUNA SEAの全国ツアー(かぶった……)に向けて本気出します。7月の長野遠征の手配をする! 同じホールで土曜はBUCK-TICK、日曜はLUNA SEAという奇跡の2デイズ!(笑)6月にはサッカーW杯も始まるし、いろいろ楽しみですね!

 その前に私のこの連休唯一のイベント、コミティア105の販売物です。
 Pixivにおしながきもあがってるのでこちらもあわせてご覧ください。

Wilhelmina
『I Say Hello』 オンデマンド/文庫版/80頁 300円
『Kyrie eleison』 オフセット/文庫版/172頁 1000円

痛覚
『ロータス』 オンデマンド/文庫版/420頁 900円
『惜春』 コピー/A5/20頁 無料配布

穂崎円さん参加
『コトリの宮殿 11号』 フリーパーパー 無料配布

 また、猫にリボン。の蝶子さんの写真集を委託販売します!
 物語性のある素敵な写真集です。少年・少女を愛してやまない方もそうでない方もぜひ。

『少年少女童話』 フルカラー/A5変型/32頁 1200円
『森ガール』 フルカラー/A6/36頁 1000円
『ALICE in WONDERLAND』 フルカラー/B6変型/20頁 600円

 無料配布の小冊子はこのサイトの「文字書きさんに100のお題」からの再録で「075:ひとでなしの恋」の短篇です。新作じゃなくてごめんなさい……
 先日、BL春の風物詩・桜にさらわれる受の起源問いの話題でツイッターの私のTLが大いに盛り上がり、そういえばBLじゃないけど桜モノの話は幾つか書いたなあ……と思い出して二つほど発掘した、うちの一篇です。もう一篇の「さよなら、初恋の君」はネットプリントで配信していました(ここでお知らせできず申し訳ありません!)。なお、王道ど真ん中の「お前が、桜にさらわれてしまいそうで……」なBLも書いてまして(笑)これはBL短歌誌『共有結晶 Vol.2』に載せていただきました!『共有結晶 Vol.2』はコミティアU20b「あまりもの」様で委託販売されるとのことですので、興味のある方は是非お手にとっていただければと思います。
「桜にさらわれる」というシチュエーションでミーナの合同誌を作ったら? という話も出たのですがちょっとギリギリすぎて今回は難しかったので、せめてもと思って私個人の桜モノを集めてみたという……微妙に季節を外している自己満足な何かですみません。ちなみに犬塚さんと穂崎さんに「桜にさらわれる」というお題だったらどんなの書きますか? と投げかけてみたら、お二方とも期待を裏切らないお答えでした(笑)ミーナがいつも微妙に斜め上なのは私のせいじゃないな! って思った……!

無料配布冊子

 また、同日にTRCで開催される文学フリマで以下のご本に書かせていただいてます。

『金魚ファーラウェイ』金魚ファー ウ−35
 リプリルフールにまつわる創作「薔薇色の日々」

 あいにくのバッティングですが、国際展示場とTRCは片道30分くらいの距離という情報もありますので、文学フリマへ遊びに行く予定の方もちょっと立ち寄ってくださると嬉しいです!
 それでは、明日お会いできるのを楽しみにしております。

コミティア108 参加のお知らせ

 気分はすっかり連休に飛んで心ここにあらずでぼんやり仕事をしています。GWはコミティア108に参加します!

2014年5月5日(月祝) 11:00〜16:00
東京ビッグサイト 東4・5・6ホール
東5 Q48a「痛覚+Wilhelmina」

 詳細はこちらから。

 ビートルズトリビュート本『I Say Hello』は今回がコミティア初売りです! 初めまして方々に向けて、Wilhelminaというユニットを知るきっかけになればいいな、というコンセプトで作りました。お値段・頁数ともに軽めなので、お試し感覚で気軽に手にとっていただけると嬉しいです!
 神父アンソロジー『Kyrie eleison』もあるだけ持っていきます。残部僅少なのでお求めの方はお早めに……

 個人では、穂崎さんがイラスト+掌編の超短編フリーペーパー「コトリの宮殿11号」を配布されるとのこと。
 私も無料配布できる小さな何か(……)をつくっていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。おかげさまでご好評いただいている『ロータス』も置きます。

 また、同じ日にTRCでは文学フリマが行われますが、こちらで販売される『金魚ファーラウェイ』に掌編を書かせていただきました。
 山中千瀬さんと笠木拓さんによる、塗ると嘘がうまくなるリップグロス「リプリルフール」の行商人ふたりの往復書簡のかたちをとった「短歌とか嘘とかの紙」金魚ファーはネットプリントで配信されていたのですが、今回それが一冊にまとまって本になるとのこと。お二人の短歌も大好きだったし、ふたりの行商人が語るそれぞれの旅も『見えない都市』を思い出す感じですごくいいです。この不精な私が毎月欠かさずコンビニに走ってコンプリートしたからね!
 そんな私の重い愛が伝わったのか(笑)今回書かせていただいてほんとうに嬉しかったんですが、ゲストの方々が豪華すぎて震える……もう……お目汚しで申し訳ありません……。ともあれ、全力でオススメする一冊です! 私も一読者としてとても楽しみにしています。
 ブースはウ-35[金魚ファー]さんです。

 同日開催ということで泣く泣く今回はコミティアを選んだのですが、文学フリマのほうにも欲しい本やお会いしたい方がたくさんでギリギリしています……一般でもいいから遊びに行きたかった〜!

痛覚エッセイ>「エトランゼ」

 六義園でお花見したり、アイスショーを観に行ったり、社交ダンスの無料体験したりと遊んでばっかりいます。
 昨日はWilhelminaの犬塚さん、穂崎ちゃんと一緒に乗馬をやってきまして、全身がバッキバキです……。運動不足が深刻すぎる。小説を書くには体力も重要! 体力づくりは必須! というわけで、ミーナの活動項目に「運動」が加わりました。次回はボルダリングに挑戦する予定です!
 ……三人とも書くものの方向性も書き方もバラバラだし、三人集まって運動しようとしているし、ミーナってほんとうにおかしな集まりだなあ、としみじみ思うわけですが、それでも小説の話をしていていちばん「うんうん、そうだよね!」って思えるのは犬塚さんと穂崎ちゃんなんですよね。あと刺激ももらえる。ありがたいことです。

 さて、三年ぶりの痛エッセイです。「エトランゼ」という言葉は一度使いたかったので、今回タイトルにできて嬉しいです。
 すっかり春だというのに冬のさなかの話で恐縮ですが……前回エントリにも書いたけど2月の記憶はわりとぼんやりしていて、それをようやくこうして言語化できたのでちょっとホッとしています。去年の夏から年が明けるまでのことももやもやしててよく思い出せないんだけど、そのうち言葉にして自分のなかで決着がつけられるといいなーと思っています。
 コミティアの配置もとっくに出ているのでそちらのお知らせもしなければならないのですが、告知は次の記事でまとめてキチッとやることにして、ここには別のことを。今回更新したテキストにうまく織り込めずに削らざるを得なかった、もうひとつの挫折についての走り書きを往生際悪く貼っておきます。

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 呪いをとく、短歌(正確にはBL短歌)は続ける、と宣言した途端に何もいえなくなった。
 五七五七七になりそうだな、という感じの「種」は、なくはない。それをとりあえず三十一文字にすることは、できるようになった。そこで止まる。これは詩の言葉だろうか? そう思ってしまうと、身動きが出来なくなる。
 いじり回していると、幾つかパターンを思いつく。でもどれがいいのかわからない。良くないと思って、直して、でも直したものが最初より良くなっているのか、その判断もおぼつかない。つまり何もかもどうしたらよいのかわからない。誰かに聞かなければわからない。時間をかけて言葉を捏ねれば捏ねるほど、何が何だかわからなくなっていく。
 自分のしていることは完全に間違っている、という思いだけが強くなっていく。
  散文を書いていてそんなふうに思うことはない。自分の文章の何がまずいのか、どこを直せばいいのかは、初稿を書いているときにはわからなくても、推敲していれば見える。それが自分だけのものだとしても、基準がある。

 命じられたわけでも頼まれたわけでもなく、ただ、日々あふれてくるものを受け止めたいと思ったとき、私は散文という器を使う。
 五七五七七という定型を、そういう用途で使いたいとは、どうしても思えないのだった。それはあなたがほんとうには短歌を必要としていないのだ、と心のなかで誰かがいい、私は、そうです、と答える。

 向き不向きというものはある。

 早く新しい部屋に引越したいと毎日思う。
 そこで小説を書くのだ。

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 短歌について思うところは日々変わっているのですが、今はこのときほど悲観的ではないかな。さんざん遊んでだいぶ元気になったので。共有結晶も頑張りたいです。

GirlsLoveFestival11 参加のお知らせと春のイベント予定など

 引越しと雪とソチ五輪でてんやわんやのうちに2月が終わってしまった……
 年度のかわり目を控えて引越し業界は絶賛繁忙期、不動産屋さんも引越屋さんもスピード感にあふれていて、こんな状況で部屋を決めるのは無理……! と心が折れそうになりつつ、自分でも何だかよくわからないうちにどうにか引越したみたいで、気がついたら新居で転がっていました。雪のすごさに力尽きて実家でぼんやりオリンピック中継を見ていたような記憶しかないのですが、合間を縫って必死に作業したんだな、きっと……(朦朧)

 そんなわけで事前に何の予告もできていないままに突然のお知らせです。GirlsLoveFestival11に参加いたします!

2014年3月2日(日)12:00〜16:00
大田区産業プラザPiO(京急蒲田駅徒歩3分、JR京浜東北線蒲田駅徒歩13分)
オペラ18「猫とリボンと痛覚。」

 詳しくはこちらから。

 お写真が素敵すぎる「猫にリボン。」の蝶子さんと合同での参加です。前々から出てみたいな〜と思いつつ、なかなかタイミングが合わず見送ってきたイベントなのですが、今回蝶子さんがご一緒してくださるということで思い切って申し込んでしまいました! 森ガール写真集など、少女写真を販売予定なので是非遊びにいらしてくださいね〜。
 私は上に書いたような有様で新作はご用意できず(すみません……)『ロータス』を持っていきます。ペーパーぐらい作りたいけど、ど、どうかな……。
 併催のイベントもたくさんで、昨年大ヒットした某朝の連ドラプチなどもある模様(笑)百合オンリーとはどんな雰囲気なのか、とても楽しみです。買い物もたくさんできたらいいなあ……!

 あと、5月5日はコミティアに申し込んだので、同日開催予定の文学フリマは一回おやすみです。無事スペースが取れますように……
 春のイベント参加予定はそんな感じです。

 新居は初めてのJR沿線(地下鉄と私鉄の沿線にしか住んだことがない)、今まででいちばん交通の便がよく、私ひとりには充分すぎる広さです。そのかわり三十代・会社員・女という属性はあまり選ばないであろう雰囲気の木造アパートですが(笑・家賃の予算が学生と同じラインですねって言われた……)
 少しずつ片付けて居心地よくしていきたいなー。今度こそ作文に集中できる住まいにする……!
 

呪いをとく

 短歌の入門書を読んだり、短歌の世界に身を置いている方にお話を聞いたり、そういうふうに短歌に近づこうとすればするほど私のなかには激しい怒りが生まれて、それがとても不思議でした。なぜ、こんなにも私の気持ちは短歌と喧嘩してしまうのだろうと。
 私は短歌を、五七五七七の定型をもった詩、と単純に考えていたので、それだけではなく「短歌性」なるものが宿っているようであること、何かと千年の伝統がついてまわること、私が大学で(半分居眠りしながらだけど……)学んだ文学へのアプローチの仕方では短歌にはさわれなそうであること、そういう部分をどうも理不尽に感じているところもあります。文学じゃなくてお茶やお華や武道みたいな「歌道」じゃん、芸事なのか文学なのかはっきりしてくれ、とも正直思っている。
 でも、それで私がこんなに怒ることないよね、と自分でも戸惑うぐらい、あきらかに激しすぎる反応をしてしまう。なんだろう、なんだろう、と思っていました。

 私にかかっている呪いのひとつに「おまえの詩は詩ではない」というのがあります。わかっていましたが、私が書きたいのは散文(小説)だし、と放置してきました。詩や短歌は読むことに徹して、とくに不都合なく楽しくやってきた。
 それが、BL短歌と出会ったことにより、私もとりあえずは五七五七七を「短歌」として発表することになりました。私は自分が並べた三十一文字を短歌だと思ったことはありません。これはBL五七五七七だと思いながら、それでも「短歌」としてしれっと出した。そうした以上、私が「短歌」として世に出した五七五七七を「短歌」として読まれ、評をされることは当然の流れです。頭ではわかっているし、とてもありがたいと心から思っている。でも、実際にそれをしていただいたとき、私はものすごく動揺してしまった。
「こう書きたいという自分の気持ちより、作品のほうが大事だからそれを優先する」というのは、表現するうえでまったくそのとおりのことで、私も小説を書くうえでは、使いたい言葉にこだわりすぎると作品が死ぬ、作品のためにはとっておきの決め文句を捨てることも必要、というのを当然のこととして受け入れ、ためらいなくおこなっている(つもり)。なのに、それを短歌でもやりなさい、と言われるとすごく抵抗感がある。小説に対するときの態度で短歌にも向きあわないといけないのか、と思うとものすごくつらい。もう短歌なんて諦めてしまいたくなるくらいつらい。

 で、諦めようと思いました。小説に対しては素直になれるところを、短歌だとすごく反発してしまう。これは合わないということだ。合わないものを無理してやっても仕方ないし、無理しすぎたあげく短歌を大嫌いになって、大切に読み続けてきた歌まで愛せなくなったら最悪だ。詩歌における私の神様であり、私を短歌に出会わせた寺山修司だって短歌を捨てた。私にはできないんだ。わかってたことじゃないか。距離をとろう。小説を書こう。
 だけど諦めることもできない。短歌性、なるものは(それが何だかよくわからないということもあり)強がりでなくそこまで自分には必要だと思えない。ただ、詩の言葉は欲しい。扱えるようになりたい。小説において、私が欲しいと思う言葉を獲得するためには詩が必要なんじゃないか、とここ何年か思っていて、このさき書きたいものを書くためにも詩の言葉はどうしても欲しい。短歌を通してそれを学べるなら学びたい。

 そんなことを考えているうちに、作ったものに自信がないし、愛もないから「気持ちより作品を優先」ができないのではないか、という気がしてきました。私は小説だってアマチュアだしそんなに大したものが書けるわけじゃないですが、根拠のない自信だけはある。自分が書いたお話のことは自分自身よりずっと愛しています。でも短歌についてはぜんぜんそうじゃない。自信がないどころか、そもそも短歌だと思ってない。短歌じゃないんだよ、五七五七七だから許してよ、できなくたっていいでしょ、厳しいこと言わないで、という甘えが常にある。
 最初から「できない」と思いながらやるのはとても間違っていることに今さら気づきました。
 まずは「できる」と思おう、まあいきなり思うのは無理だから、とりあえず「私は短歌がつくれる」と言い聞かせよう。

 私は短歌がつくれる。

 声に出さずにあたまの中だけで言ったのですが、つらくて、涙がとまらなくなりました。
 号泣しながら、あーやっぱりこれだ、すごく手ごわい呪いだ、これを解かなきゃ先へ進めないんだ、と思いました。
 一連の考えごとをお風呂場でやっていてほんとうによかった……。

 というわけで、あらためてBL短歌を諦めず、続けていきたいと思います。

 共有結晶の黎明期からBL短歌を見守ってくださっている「星座」の大石直孝さんのお声がけで日曜日におこなわれた、BL短歌を読んでみる集まりはたいへん勉強になりました。素人のくせに大きな口ばっかり叩き、根掘り葉掘り質問をしては勝手なことばかり言う私の話を大石さんは辛抱強く聞いてくださり、「五七五七七を毎回発見する気持ちでつくる、定型によりかからない」などハッとさせられるお話もたくさんしてくださいました。ありがとうございました!
 新年会と二次会のカラオケもとっても楽しかったです。椎名林檎ちゃんはほんとにかわいい。

 今後は「私は短歌がつくれる」「私は詩を書ける」という言葉をおまじないとして(お風呂のときに)言い聞かせていく所存ですが、この一年くらい、短歌と喧嘩するたびにお別れしてしまわないように暗唱していた、私がいちばん大切にしている歌はこれです(イベントで「いちばん好きな歌を一首挙げてください」というご質問をいただいたとき、実はこれを言おうか迷いました)
 

マッチ擦るつかのま海に霧深し身捨つるほどの祖国はありや 寺山修司