スケッチ・刺青

 あ、青、と言われて目を遣ると、肘の内側がべったりと染まっていた。先刻、印刷機に紙が詰まったのを直したから、そのときに、と言い訳し、給湯室で腕を洗った。青い泡がシンクを滑り落ちた。

 青は完全には落ちそうになく、薄くなってきたところであきらめをつけて席に戻った。手渡そうとした書類に青い染みがあるのに気づく。机にも、手帖にも、青がうつっていた。手首を検め、石鹸をつかって流したはずの肌が鮮やかに青いことに狼狽する。ごめんなさい、インクが、と度を失う私に、でも、とってもきれいな青でしたよ、と隣の席の同僚が微笑む。
 刺青みたいに。

2013年のごあいさつ

  明けましておめでとうございます。
 旧年中は大変お世話になり、まことにありがとうございました。関わってくださったすべての方にお礼を申し上げます。

 ここ2、3年の大晦日は、カウントダウンライヴで夢の最中の年越しでしたが、この年末年始は自室で、紅白歌合戦を見ながら年越し蕎麦を食べ、簡単にだけれど用意したおせちとお雑煮で新年を迎えました。
 限りなく寝正月でしたが親しい人とゆっくり過ごせたいいお正月だったと思います。そういえば年越しの瞬間に今の部屋にいたのは初めてだな(笑)
 このまま新しい年が、穏やかな一年になるといいのですが。

 社会的に大きな衝撃が走る出来事があった一昨年に続いて、昨年は個人レベルで激動の年でした。価値観も立ち位置も、私は一年前とは一変してしまいました。
 相変わらず平凡な会社員で、ぼんやりひとり暮らしていますが、それでも今の私は、かつての私には夢にも思い描けなかった、ライヴよりもよっぽど「非日常」な生活を送っていたんだと、ようやく気づきました。ずっとじたばたあがいていたのは、きっとそのギャップをうまく埋められなかったからだ、という気がしています。
 年末はその一年分の疲労が押し寄せた感じでぐったりしてしまったけれど、年が明けたらあれほど波立っていた心が嘘のように凪いで落ち着いていて、節目というものの威力をあらためて思い知りました。

 以前は「パラレルワールド」というアイディアにはまったく惹かれなかったのに、地震の衝撃で時空間が歪んで私は別の時間軸に飛ばされたんじゃないか、私が生きているここはパラレルワールドなんじゃないか、などと真顔で考えたりしてしまうけれど。
 たとえパラレルワールドだったとしても、今の私はここにいるしかない。
 どれだけ泣いても、悔やんでも、惜しんでも、懐かしんでも、戻れない。
 この現実をきちんと生きよう、「非日常」を「日常」にしていこう、……という決心がやっとついた、のかも知れません。
 ……こう書いていると非常につらい一年だったみたいですが、いやつらかったんですが(苦笑)、それだけではなくて同時にとても嬉しい一年でもありました。大きな喜びと大きな悲しみがひとつの出来事の両面として降ってきた、それだけ大きな変化に見舞われたということだと思います。

 2008年から5年近く引きずって書いていた連作『ロータス』を終わらせ、一冊にできたことは純粋に嬉しかったです。
 本当に辛抱強く待ち続けてくださった皆様のおかげです。また、感想は常に大変有り難いものですが、『ロータス』についていただいたコメントにはいつも以上に励まされ、救われました。
 どれほど感謝してもし足りないです。何度でも言いたいです。ありがとうございます。

 抱負というか予定というか活動目標ですが、まずは大阪開催の第16回文学フリマ、東京では5月のコミティアへの参加を考えています。詳細が出ないと何とも言えませんが、幕張メッセでの超文学フリマについては今のところあんまり積極的じゃないかな……
 GirlsLoveFestival(少女恋愛要素を含む作品オンリーのイベント)にも出てみたいんですが、これも5月なのでちょっとスケジュールがきついかも……ううむ。
 発行物はとりあえず春にWilhelminaでアンソロジーとエッセイ(関西で限定販売したい・笑)を出したいです。秋にやりたいこともぼんやりありますが、どうせそのときになったら変わるのでそのときに(笑)

 このサイトは2003年にはじめたので、[痛覚]は十周年です。
 どんなかたちで発表するにせよ、たくさん書いていきたいと思います。そしてまめにサイトを更新したい……。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

残暑お見舞い申し上げます

  残暑お見舞い申し上げます。8月もあと一週間だというのに殺人的な酷暑ですね。
 皆さまいかがお過ごしでしょうか。私は月末に勤め先の引越しを控え、連日汗だくで箱詰めに追われていたのがようやく一段落ついたところです。思えば三年前に家出したのも、去年の実家の引越しも夏の盛りで暑くて死んだ覚えがあります。

 ようやく連作『ロータス』の最終話をひとまず最後まで書きました。これから時間が許すかぎり推敲をしなければならないし、既作の手直しと編集などまだまだやることは山積みながら、とりあえずの目処はついたかな、という感じです。
 遅くとも夏には完成品をお届けしたかったので、予定よりだいぶ進みが遅れているのですが(申し訳ありません……)、ともあれ余程のことがなければ次の文学フリマには確実に間に合うと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 というわけで第15回文学フリマは久々に心に余裕を持って申し込みました(笑)
 来春の文学フリマは大阪開催だそうで、せっかくなので『ロータス』を持って関西に遊びに行きたいなーとか今から夢を見ています。他にも、書きたくてあたためていたことは色々あるので、少しずつ動かしていきたいなあ。まあまずは総集編の作業なんですが!

 そうそう、第15回文学フリマで発行されるBL短歌誌『共有結晶』に参加させていただきます!
 文字通りBLな短歌のアンソロジーなのですが、短歌以外にも対談・マンガ・小説など盛りだくさんの、かなり刺激的な本になるのではないかと思います。
 BL好き・短歌好きな方は是非、今後の告知等チェックしてみてください。

 人生は本当に先が見えないもので、7月からはライヴ三昧だったはずが結局かなり本数を減らすはめになりました。BUCK-TICKのパレードも一公演譲ってしまったし、accessの夏のツアーは4公演ぐらい行くつもりでいたのが最終日(明日!)のみになりました。正直、この3か月ぐらい音楽はほとんど聴いていないです……
 それどころじゃなかったなあ。特に7月はものすごくしんどかった。
 そのかわり(?)温泉旅行したり、浴衣買ったり、花火見たり、某国際展示場の夏のイベントに行ったり、寄席を初体験したり、夏休みっぽいことも満喫して、嬉しいことも悲しいことも楽しいことも苦しいことも沢山あった、濃い夏だったなあと思います。

 どうしてあのときうまくできなかったんだろうと思うことばかりですが、そういう経験や感情の積み重ねが文章になっていくので、何ひとつ無駄だとは思わないし、後悔もできない。
 連作もそんなふうに必死で書きました。読んでやっていただけると幸いです。
 
 

新年のごあいさつ

 毎年、年始のごあいさつが遅れて申し訳ありません。

『ロータス』の各冊子の在庫がなくなりましたので、頒布終了とさせていただきました。いや、自家製本してるので作ろうと思えば作れるんですが、『L is for Lipstick』の表紙に使っていたキュリアスIRのブルーが廃盤になってしまったようで、手に入らないので……。
 読みたかったのに! と思ってくださった方がもしいらっしゃいましたら、総集編に全話収録しますので、そちらをお手にとっていただければ幸いです。
 それぞれの冊子をお求めくださった方々、本当にありがとうございます。

 正式に喪中というわけではないのですが、どこかで喪に服しているような気分で迎えた新年でした。
 がんばろう、というかけ声を聞いているのがどうしてもつらくて……ああ私はまだだめなんだ、気が済むまで悲しんでいたい、傷ついてもいたい、今はただ祈っていたい、それをしなければ前は向けない、と昨年の終わりにようやくわかって、今年はそういう作業をしよう、と思ったからかも知れません。
 
  BUCK-TICKが、気持ちを奮い立たせる応援歌、よりもやさしいレクイエムを歌ってくれて、そのことに本当にこう……救われたので。
 私も何か、やさしい物語を書きたいなあと思いました。喪われたものを悼みたい。私は何も失っていないけれど、それでも私のために。
 それを書けるのがいつになるかわからないけれど。

 もちろん、とにかく『ロータス』の総集編にけりをつけるのが最優先なんですが!
 今年は痛エッセイも書きたいです。『わたしは恋愛ができない』の続きとか。実はだいぶ前からタイトルも決まっているんだけど、いかんせん連作でいっぱいいっぱいで手が回らなかった(笑)
 これから作品をどういうかたちで発表していくか、についてはまだまだ考えがまとまらないのですが、とりあえず次の5月の文学フリマには参加する予定でおります。そうか、もし総集編が間に合わなかったら今度こそ売るものが何もないんだな……(遠い目)

 個人的には今年は転機の年になるだろうなという予感があります。
 何にせよ書きたいテキストはまだまだたくさんあるし、それを書いていくというのは変わらないと思います。
 どうぞ、よろしくお願いいたします。

地震のあとで

 3月11日から、1カ月経ちました。つらい思いをされた方々、されている方々に心からお見舞い申し上げます。
 あの日、帰宅するために青梅街道を歩いていたときは、「昨日まで」と「今日から」がこんなにも断絶してしまうとは思っていませんでした。家にたどり着いてしまえば「大変だったねえ」と言い合って今日は終わり、明日が来て今までどおりに続いていくと思っていた。電車は5分ごとに運行し、スーパーには隙間なくぎっしり品物があふれ、深夜でも繁華街はネオンとショウウインドウで明るく、展覧会もライヴも賑やかに行われる「日常」。

 それが当たり前だったことが、今は何だか夢みたいです。
 東京に限って言うならば、電車はほぼ通常どおりになり、停電も行われなくなり、パンダも公開され、東京ディズニーリゾートの営業再開も決定、徐々に停止していた機能を取り戻しつつあるように見えます。桜も綺麗だったし、私もこのひと月で予定のライヴが4本なくなったかわりに予定外のライヴに3本行きました。けれどその一方で福島第一原発事故の評価は7になり、余震などと思いたくない大きな揺れも続いています。

 あの日までの日常の続きを取り戻すことはできない、だってもう新しい現実が始まっているから、それを「日常」として馴染んでいくしかないんだろうなあ、と思います。
 いや、もしかしたら今までだって、昨日と明日が「同じ日常」だなんて錯覚で、毎日毎日、世界は更新されていて、それが「続いていく」ということだったのかも知れない。
 時間はかかるに決まっているけど、焦りすぎず、少しずつでも回復して、続けていけたら、と思います。

 ……やっぱりうまく書けません。
 今回の震災のことを何とか言葉にしようとしてはいるものの、どうもうまくまとまらない。そもそも震災直後は、遊ぶ予定もなくなったしこんなときこそ書けばいいじゃないか、と自分を励ましてノートを開いても一文字も書けず、自己嫌悪に陥るばかりでした。
 それでも締切があり、発表する場もあることは大変ありがたいです。私は私にできることをなんとかやっていきたい。

 6月12日の第12回文学フリマは「痛覚+Wilhelmina」での参加が確定いたしました。
 詳細はわかり次第お知らせいたします。

新年のごあいさつ

 年末も年始もご挨拶を失礼したまま年が明けて2011年もひと月終わろうかという頃になってしまいました。
 クリスマスの3日間黒服で東京ドームに通い詰め、すっかり毎年恒例の第九みたいになっている29日のBUCK-TICK武道館を挟んで、30日の深夜バスで酷寒の神戸へ旅立ちLUNA SEAとカウントダウン、明けて元日は新幹線で帰ってきたその足でaccessのニューイヤートーク&ライヴというまさにルナティックな年越しでした……。更に実家の二十歳のおばあちゃん猫が急激に衰弱して年明けに亡くなったりということもあり、本当にバタバタしていてやっと少しずつ日常に戻ってきたなー、という感じです。私の2011年は2月から始まるような気がしてる……

 落ち着いてきたかな、という矢先にBUCK-TICKのスタンディングツアーが始まり、一昨日には年末から急に騒ぎだしたFLOPPYのライヴに行ってしまってこれがもー死ぬほど楽しくて、脳内がピコピコでうわごとしか言えないみたいな不自由な状態だったり……します……いつもいつもお恥ずかしい限りです……
 ツアー中ということもあり、春先までは土日が結構ライヴ予定で埋まってまして、南条氏には「絶対4月の第一週過ぎるまで麻は一行も書かないに違いない」とか失敬なことを言われているんですが、そんな訳にはいかないので!
 次の文学フリマに向けて既に動き出していることもあるので、遊んでる暇はそんなにはないぞ! と自分に言い聞かせています。
 まだあまり具体的なことは書けませんが、今年は誰かと一緒に何かできそう、という雰囲気があってわくわくしています。小説を書くという行為は徹底的に孤独な作業なので、11人で団結して勝ちに行くサッカー選手(日本代表、アジア杯優勝おめでとう!)だったり、みんなで音を出して一体になれるバンドだったり、すぐ羨ましくなってしまうのですが、FLOPPYも基本的には個々で作った音を持ち寄るスタンドアローンなユニットだって言うし(ああ、すぐ話がそこへ行ってしまう)、そんな感じで孤独な個人作業を持ち寄るようなかたちでも、面白いことが出来ればいいなあと思います。足を引っ張ってしまわないように気を引き締めて頑張らないとですが……。

 昨年はお友達も増えたし、ツイッターを通して書き手さんとお知り合いになれたりもして、良い刺激を沢山受けられたなあと思います。素敵な音楽とも沢山出会えたし(笑)
 旧年中お世話になりました皆様、本当にありがとうございました。今年も引き続き皆様と良い関係を築いていければと思います。あらためまして、痛覚と麻子をよろしくお願いいたします。

 ……取り急ぎご挨拶まで! 新作の詳細も早めにあげます〜。

夢みたものは

 今日、会社で伝票入力のために心を無にしてテンキー叩きまくってる最中(世を忍ぶ仮の姿は実用系の小さな出版社の事務員です)に、急に、「胡蝶」に何が足りなかったかわかった。


 等身大とか生活感とか人間くささとか、に価値の比重を置いていません。
 純粋に幻想と夢だけで美しい物語を綴れたらどんなにいいだろうと思います。一生の憧れです。
 でも、そういうものを書こうとして出来上がるのは、ほとんどの場合ただの薄っぺらい文字の羅列でしかないものです。そこに強度を与え、奥行きを出し、まがりなりにも「お話」として自立させるためには、ある程度生々しい「本当のこと」がどうしても必要、になってしまうんじゃないかと私は思っています。
「胡蝶」にはそれがない。


 雨宮処凛の壮絶な自伝『生き地獄天国』には、彼女がヴィジュアル系バンドのファック隊(明確に性行為が目的の取り巻き)をしていた頃のこともちらりと出てきます。
 それを読んだとき、ミュージシャンが見せてくれる極彩色の夢は、食い散らかされた無数の少女たちの上に咲いているんだな……ということを痛感しました。


 ほんとうはそこを書くべきだったのかも知れない。夢を培養している腐葉土の部分を。


 でも、それを直視して書くのは正直今の私にとってもかなりハードで、「やれ」と言われても出来るかどうか微妙なので、当時の私になんか絶対に無理だったに違いない……。
 そもそも雨宮処凛の体験を現実として受け入れられるようになっただけでも、「タフになったなあ」とか自分で思うのに(笑)


 同じ日に発売されたBUCK-TICKの「RAZZLE DAZZLE」とGLAYの「GLAY」を交互に聴いているうちに、気が付いたら自然に連作に気持ちが向いていた今日この頃です。大ちゃん曲に浸っているときは別の話のことばっかり浮かんできたのに……!
 そのとき聴いている音楽にコンディションを左右されすぎじゃないだろうか。


 お知らせが遅くなりましたが第11回文学フリマの参加は確定しています。「痛覚+Wilhelmina」です。
 詳細はわかり次第お伝えしていきますのでよろしくお願いします!

「文章修行家さんに40の短文描写お題」始めます

 暑さ寒さも彼岸まで、のお彼岸ですね。春分を過ぎると日が長くなるのでちょっとうきうきします。

 さて最近の嬉しかったことは、
 1.横浜ダービーを横浜FCが制した!
 2.何とか仮免検定に受かった……

 2月中は比較的ぼんやり過ごせる時間も多かったのですが、教習は第二段階に入るわJリーグは開幕するわで3月に入ってからはまた毎日出歩いています。
 城がいなくなってしまったから、またしばらくスタジアムからは足が遠のいてしまうだろうな、などとしんみり思っていたのは何だったのか、ふたをあけてみれば開幕戦から2週続けて生観戦してるし。燃えつきどころか過去最高に燃えています(笑)

 むしろ燃え尽きてしまったのは小説を書くほうで、もう今、かなり深刻に書こうという気になれません……。
『胡蝶』を終わらせて文学フリマに出した段階で、ああ、これで私は空っぽになってしまったなあ、と妙に清々しいような気持ちになったので、しばらくは何も書けないかもと薄々思ってはいたのですが……。
 まいったなあ。まいったなあ、とか言ってるけど危機感も実はあんまりないんだよなあ。

 というわけで、どうにもならない100はいったん中断して、ある素敵小説サイトさまで見かけた「文章修行家さんに40の短文描写お題」をやってみようかと思います。
 いっこ65文字制限なので、家で机に向かわなくても、出先でesでも何とかできるのではないかと(希望的観測)。私に必要なトレーニングは長編を最後まで書ききることだとわかってはいるけど……でも、何もしないよりは!
 いずれはちゃんとした頁をつくって格納しますが、当面このメモ帳にアップしていきますので、よろしくお願いいたします。

 小説を書こう、ってちゃんと机に向かうことがなくても、お話つくったり文を書いたりすることは生活の一部なので、作家になりたい、という気持ちが変わることは多分ありません。おうちでひとりで仕事したいし。
 ただ、この頃は少し寄り道してもいいか、という気分です。一刻も早く専業作家に……! と強迫的に思わなくなった……今までだって思うだけで行動できてなかったんだけど(笑)
 気楽に書いていきたいと思います〜。

寒中お見舞申し上げます

 去年……じゃなかったもう一昨年(!)のクリスマスから書いている093(Stand by me)をどうにか仕上げて今年最初の更新にしたかったのですが、そうこうするうちに一月も終わってしまいそうなので、諦めてご挨拶だけでもさせて頂きます。新年早々あいかわらずのダメ振りですみません……
 06年は「痛覚」の活動に関しては実りの多い年で、初めてお会いした方々もずっと支えてくれているお友達も、拙文を手にとって下さったすべての方に感謝の気持ちでいっぱいです。マイペースでスローペースなサイト及び管理人ですが、よろしければ今後もお付き合いくださいませ。

 年が明けてわりとすぐ自動車教習所に通いはじめ、毎日教習に明け暮れています。新しい言葉をたくさん覚えて新鮮です。左方優先とか内輪差とか。技能の成果は芳しくなく、三歩歩いて二歩下がる、みたいな調子でなかなか上達しないのですが(泣)。ひとりで思いっきり海辺をドライヴできる日は来るのか……?
 加えて、店のほうもちょっとごたごたしていて残業があったりで、私にしては珍しくあまり家にいない生活です。そんなときのために! 出先でもばりばり書くぞ! という意気込みで思いきってエッヂを機種変更、キーボードつき・Word搭載のW-ZERO3[es]を入手した……のですが、まだぜんぜん使いこなせていません。メールを書くのが多少楽になって、ブログを更新できるようになったくらいか。
 あとはJ1の日程表を眺めてどのゲームのチケットを取ろうか考えたり。しかし、ちょっと前までゴス・暗黒・BUCK-TICKで生きていたのに、いまや頭の中は車とサッカー、我ながらずいぶんとぶなあ、とびっくりしています。

 読書のペースも落ちていますが、先日『悪魔が来たりて笛を吹く』を読了して、とりあえず家にあるぶんは読み切ったので横溝正史はひと段落。美禰子さんかわいかったな……「いかつい顔」とかしょっちゅう書かれてたけど(笑)
 新潮社のyom yomで紹介されていてつい買ってしまった『西瓜糖の日々』をゆっくり読んでいます。あと『文鳥・夢十夜』と『掌の小説』が枕もとに待機中。基本中の基本にかえって今年の目標は夏目漱石と川端康成、そして安部公房です。ちなみに去年の目標のうちクリアできたのは塚田邦雄だけだった……

 そうそう、今までなんとなくペンネーム(柳 川 麻 衣)の名字を開いて「やながわ」をハンドルネームとして使っていましたが、今年からはオンラインでは「麻子」というHNで通そうかと思っております。
 去年から部分的に使っているこの名前は、梨木香歩の『りかさん』『からくりからくさ』の登場人物の通称でもあります。お人形「りかさん」の、以前の持ち主で主人公の祖母・麻を、「あささん、って呼びにくいじゃない」という理由でりかさんは「麻子さん」と呼んでいるのです。本名から遠くない名前なこともあり、少しでもあやかりたくて、図々しくもいただいてしまいました……
 あわせてよろしくお願い致します。

もう霜月です

 とりあえず「胡蝶」は何とかなりそうです。大変お待たせいたしました、ようやくお渡しできますよ……! もう今更いらない! と言われてしまいそうですが、お構いなしに進呈しますのでどうぞ、ご覚悟のほどよろしくお願いいたします(笑)
 カップリングの「夢のなかで、ふるえながら」もどうにかカタチにしました。ほんとすごく書いていて楽しい話だったので、逆に不安です……書いてる私しか楽しくないのではないかと……。「胡蝶」よりも純粋にバンドとそのファンの話になりました。ただ、思ったよりは長くなってしまったので、これはこれで独立した小冊子になりそうな雰囲気です。多分「胡蝶」を買うともれなくついてきます。

 それはいいんですが、一応もうひとつすすめてるのがね……どうも……。当初書こうとしていた話をいさぎよく諦めて(……)、かなりハードルをさげたんですが、それでもこう……遅々として……。ほんとだめだな、私……不甲斐ない!
 しかも絶対需要がなさそうな気がするし。書いてて辛いし。自分のためには、今ここで何としてでも書いておきたいものなのですが。あと一週間しかない! いや、まだ一週間ある! と、絶望と希望が交互にきて忙しいです……
 ああ、でも、諦めたらそこで試合終了ですよね……!

 とりあえず最後まであがきます。